ザ・クインテッセンス 2018年6月号
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歯周外科ベーシックテクニック ポイント解説もっと上達したい人の連載114114the Quintessence. Vol.37 No.6/2018—1328樋口琢善*/佐竹田 久*1(イラスト)*福岡県開業 ひぐちファミリー歯科*1広島県開業 佐竹田歯科医院*代表連絡先:〒820‐0066 福岡県飯塚市幸袋140‐1減張切開のポイント/部分層弁形成のポイント第6回(最終回)減張切開:目的基本のポイントを確認◦歯肉弁をテンションフリーとすることで,任意の位置に自由に移動できる.◦部分層弁にて歯肉弁を根尖側に移動した際の,歯肉弁のだぶつきを補正できたり,死腔をなくすことができる.◦GBRのように,もともとの容量を超えた状態で歯肉弁を閉鎖する必要がある場合でも無理なく行え,術後の裂開を防ぐことができる.図1 減張切開の術前後.(a)減張切開を入れる前.(b)減張切開を入れた後.十分な歯肉弁の伸展が得られる. 歯周外科では,歯肉弁をテンションフリー(組織に張力がかからない状態)として上方や下方,側方に移動することがある.今回はその場合に必要となる減張切開や部分層弁の形成について解説する.どちらも手技としては難易度がやや高く,歯肉弁の穿孔を恐れるあまり躊躇されがちである.しかし根面被覆,GBR(骨誘導再生法),再生療法など用途は多く,歯周外科で使える手技の引き出しが増えるため,ぜひマスターしていただきたい.abSPEAKER’S ARTICLE第8回 日本国際歯科大会2018Hホール10/6(SAT)午後

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