ザ・クインテッセンス 2018年7月号
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AdvancedDigitalDentistry34the Quintessence. Vol.37 No.7/2018—1486はじめに 昨今の歯科界を取り巻く環境は大きく変わってきている.とくにデジタル分野の発達には目を見張るものがある.現在の歯科分野におけるデジタル技術(以下,デジタルデンティストリー)はインプラント,矯正なども含めて多岐にわたり,とくに補綴治療に関連したものが多い.つまりチェアサイド(歯科医師)とラボサイド(歯科技工士)が共通の認識をもって治療や補綴装置の製作を行う必要があろう.今回,デジタルデンティストリーを用いた症例を提示し,その注意点等を述べたい.また本号(前編)では現状のデジタルデンティストリーとしてチェアサイドとラボサイドの作業工程に主に焦点を当て,後編(次号)では未来のデジタルデンティストリーの一例として咬合診断に焦点を当てて誌面を進めたい. 前述したように現在のデジタルデンティストリーの多くは補綴治療に関連したものが多い.その代表的なものは歯科用CAD/CAMである.歯科用CAD/CAMは1980年代以降,世界的に開発が進められた.日本では導入が遅れていたが,近年問題となっている歯科技工士の減少や金属価格の高騰などを受け,現在急速に普及しつつある.また歯科技工用CAD/CAMシステムの精度向上や口腔内スキャナーの一般化にともなって,歯科医院と歯科技工所双方ともデジタル化を進める医療機関が増えている.Advanced Digital DentistryClinical and Laboratory Working ProcessYusuke Tsutsui, Takeo Tsutsui, Chojiro Masudaキーワード:デジタルデンティストリー,チェアサイド,ラボサイド,作業工程福岡県開業 筒井歯科・矯正歯科医院*1福岡県勤務 筒井歯科・矯正歯科医院連絡先:〒807‐0825 福岡県北九州市八幡西区折尾3‐1‐5*2兵庫県ラボ開業 株式会社カロス連絡先:〒672‐8064 兵庫県姫路市飾磨区細江120筒井祐介/筒井武男*1/増田長次郎*2特 集 1チェアサイドとラボサイドの作業工程前編SPEAKER’S ARTICLE第8回 日本国際歯科大会2018Iホール10/7(SUN)午前SPEAKER’S ARTICLE第8回 日本国際歯科大会2018Fホール10/7(SUN)午後SPEAKER’S ARTICLE第8回 日本国際歯科大会2018Iホール10/7(SUN)午後

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