ザ・クインテッセンス 2018年8月号
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AdvancedDigitalDentistry80the Quintessence. Vol.37 No.8/2018—1778はじめに 前回でも述べたように,ME機器の進歩やデジタルデンティストリーの発展により,歯科医療は変革しつつある.前編では現状のデジタルデンティストリーとしてチェアサイド(歯科医師側)とラボサイド(歯科技工士側)の作業工程を主に述べた.後編の今回は,近い未来のデジタルデンティストリーとして,歯科用CAD/CAMを用いた咬合診断に焦点を絞って誌面を進めたい. 以前から当院では下顎運動解析機器を用いることにより,下顎運動を三次元6自由度運動としてとらえようとしてきた.そのなかで下顎骨の動き,咀嚼運動のパターン,限界運動路と機能運動路の違い,咀嚼運動時の下顎頭の動き,咬合面形態が機能運動に及ぼす影響など,さまざまなことが詳細に解明できてきた1,2.しかし,今までは咬合面と下顎の動きの関係は,3Dモデル上の動きであって実際の患者の上下咬合面がどのように動いているかを直接目でみることはできなかった.近年の下顎運動解析機器とCADソフトウェアの発展により,従来は直接みることのできなかった下顎運動と咬合面の関係を三次元的に解析できるようになり,咬合診断や最終補綴装置の咬合面形態に機能運動をより具体的に反映することが可能になった(図1).Advanced Digital DentistryA Novel Occlusal Diagnosis Using CAD SoftwareTakeo Tsutsui, Yusuke Tsutsui, Chojiro Masudaキーワード:デジタルデンティストリー,CADソフトウェア, 咬合診断福岡県勤務 筒井歯科・矯正歯科医院*1福岡県開業 筒井歯科・矯正歯科医院連絡先:〒807‐0825 福岡県北九州市八幡西区折尾3‐1‐5*2兵庫県ラボ開業 株式会社カロス連絡先:〒672‐8064 兵庫県姫路市飾磨区細江120筒井武男/筒井祐介*1/増田長次郎*2特 集 3CADソフトウェアを用いた新しい咬合診断後編SPEAKER’S ARTICLE第8回 日本国際歯科大会2018Iホール10/7(SUN)午前SPEAKER’S ARTICLE第8回 日本国際歯科大会2018Fホール10/7(SUN)午後SPEAKER’S ARTICLE第8回 日本国際歯科大会2018Iホール10/7(SUN)午後Movieスマホで動画が見られる!(使い方:P3参照)P82,87,88,91

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