ザ・クインテッセンス 2019年5月号
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働きたい・働き続けたい歯科医院働きたい・働き続けたい歯科医院̶歯科衛生士だから言えること̶連載(全12回)第5回歯科衛生士が働きたいと思う歯科医院の院長像濵田智恵子株式会社TomorrowLink代表取締役/歯科衛生士/歯科臨床コンサルタントはじめに 第5回は,歯科衛生士が働きたい思う歯科医院の院長像についてです.歯科医院の雰囲気は募集要項の情報や見学などで理解できますが,院長の雰囲気は見えにくいものです.今回のキーワードは“歯科医院の雰囲気”です.「とくに問題なく診療できている」と感じていても,見落としやすい“歯科医院の雰囲気”に注目してご一読ください.若年層の意識調査からわかる,歯科医院スタッフのモチベーション 若者の意識の変遷を分析するため,2013 年時点における若年層(15~39 歳)の意識調査が厚生労働省によって行われました. 表1のように,現在の生活への満足度は50%を超えています.その理由で高いものは「好きな家族や恋人,友人などがおり,精神的に充実しているから」「好きな趣味があり,精神的に充実しているから」というように,男女問わず,自分にとって好ましい人間関係や自分自身のことになっています(図1). 人間関係や自分にとっての他者を重要視する傾向があるなか,職場でも同様のことが言えるのではないでしょうか? つまり,スタッフ間のみならず,院長との関係も重要になるというわけです. 歯科医院では「歯科医院=院長」,「院長=歯科医院」とわかりやすい上下関係のなかでしか愛着は生まれません.院長に対して不満があればモチベーションを上げる効果は半減します. “愛される院長”という表現は大げさに聞こえるかもしれませんが,歯科衛生士にとって,担当の患者表1 現在の生活への満足度(全体)(https://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-12605000-Seisakutoukatsukan-Seisakuhyoukakan shitsu/0000022200.pdfより引用・改変).0%10%8.954.427.29.620%30%40%50%60%70%80%90%100%■満足している ■どちらかといえば,満足している ■どちらかといえば,不満だ ■不満だn=3133116the Quintessence. Vol.38 No.5/2019—1056

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