ザ・クインテッセンス 2019年7月号
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口腔機能発達不全症対応する?どう診る?60the Quintessence. Vol.38 No.7/2019—1424What does the Dental Professionals do for “Developmental Insufciency of Oral Function”Fumiyo Tamuraキーワード:小児,口腔機能,食の問題,歯科医療日本歯科大学附属病院口腔リハビリテーション科口腔リハビリテーション多摩クリニック連絡先:〒184‐0011 東京都小金井市東町4‐44‐19田村文誉特 集 21)子どもの食の問題の時代的変化 平成17年7月,食育基本法*1が施行され,平成19年には厚生労働省より授乳・離乳の支援ガイド*2の策定,平成24年には母子健康手帳の改訂の中に歯の健康についての記載が盛り込まれるなど,乳幼児期からの食への支援が具体的に取り組まれてはじめに 平成30年4月,「口腔機能発達不全症」が新病名として保険収載された.これにより,歯科医師や歯科衛生士は,子どもの食をはじめとする口腔機能の問題に対し,より専門的な指導・管理を行っていくことになる.子どもの食の問題はさまざまであり,経過を見守っていれば自然に解決する場合もあれば,特別な介入が必要になる場合もある.子どもの口腔機能発達には,保護者の思いや家庭環境が関連していることも多く,親子関係を含めた保護者への配慮が求められる.1.現在の子どもの食の問題きた.平成29年には第3次食育推進基本計画*3がスタートし,そして2019年3月,授乳・離乳の支援ガイドが改定された. しかし,離乳食が始まってから幼児期,学童期に至るまで,保護者からの悩みや相談の訴えは後を絶たない.厚生労働省が10年ごとに行っている乳幼児百瀬歯科医院 歯列育成クリニック連絡先:〒157‐0073 東京都世田谷区砧6丁目25‐16島津貴咲,林 亮助開業歯科医院での,チーム医療による口腔機能発達不全症への取り組み囲み記事

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