ザ・クインテッセンス 2019年10月号
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臨床解剖診断・治療のためのGPが知っておきたい連載(全12回)181the Quintessence. Vol.38 No.10/2019—2235 前回(第9回)は診療目線で口腔内から見た表情筋の解剖についてさまざまなイラストや写真を用いて解説を行った.第10回目の今回は,さまざまな場面で歯科医師が遭遇する顎関節とその周囲組織について,正常解剖とその病理的変化に対する解説を行っていく.顎関節症やその他の病態を理解するためにも,正常な解剖の理解は必須である.顎関節は三次元的に非常に複雑な構造をしているため,なかなかイメージが難しいエリアであるが,本稿ではさまざまな角度から撮影した写真を使い,理解を深めていく.本稿を読み終えた頃には,目の前の患者の顎関節が透けて見えてくる(?)かもしれない.はじめに■■顎関節は側頭骨の下顎窩(関節窩)と下顎骨の下顎頭(関節突起)から構成される■■咀嚼筋,とくに外側翼突筋を三次元的に理解することで下顎の動きがイメージできる■■顎関節のすぐ近くを大きな神経・血管が走行している第10回を読み解く正常構造を理解する:顎関節と周囲の筋第10回岩永 譲Department of Neurosurgery, Tulane University連絡先:1430 Tulane Ave #1730, New Orleans, LA 70112, USAJoe Iwanaga

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