ザ・クインテッセンス 2019年10月号
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働きたい・働き続けたい歯科医院働きたい・働き続けたい歯科医院̶歯科衛生士だから言えること̶連載(全12回)第10回歯科衛生士に対する育成,評価の必要性濵田智恵子株式会社TomorrowLink代表取締役/歯科衛生士/歯科臨床コンサルタントはじめに これまで「歯科医院に勤務する」ことを前提に働きたい・働き続けたい医院について述べてきました. 「国が定めた地域包括ケアシステムで歯科衛生士の力能が求められている」ことは第2回でお伝えしましたが,これは歯科医院に限定した話ではありません.今後は医科でも,歯科衛生士が必要になると思います(図1).ただし,医科病院に勤務する歯科衛生士の条件として歯科治療や歯科衛生士業務を十分に理解できていることが,前提となります.いずれにしても,今後復職する歯科衛生士にとっても,口腔ケア,摂食・嚥下など介護を通じて働き続けることができる場所が増えることは嬉しいことです. 今回は,歯科医院での歯科衛生士に対する育成,評価の必要性をお伝えします.歯科衛生士は医科でも求められる存在に歯科衛生士が勤務先を変更する理由には……図1 口腔ケア,摂食・嚥下など介護を通じて,医科でも歯科衛生士が必要となる時代はきている.図2 (公社)日本歯科衛生士会による「歯科衛生士の勤務実態調査報告書(第8回)」には,勤務先の変更理由について,「仕事内容のレベルアップのため」が1位となっているが,この理由のなかには「違う医院も見てみたい」,「ホワイトニングもしてみたい」など,純粋なレベルアップが理由ではない場合も含まれていると考えられる.194the Quintessence. Vol.38 No.10/2019—2248

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