ザ・クインテッセンス2020年9月号
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141the Quintessence. Vol.39 No.9/2020—2193訪問と外来で使える!高齢者の義歯製作口腔で   する義歯・しない義歯機能QA&昭和大学歯学部高齢者歯科学講座連絡先:〒145‐8515 東京都大田区北千束2‐1‐1古屋純一/佐藤裕二 咬合高径の決め方は教科書を読むとたくさん書いてありますが,どれを使えばいいでしょうか.実際に使える方法がわかりにくいのと,とくに訪問だと器材も時間も限られてしまうので,何か「コレ!」という方法はありますか? また,要介護高齢者では,咬合高径はできるだけ低いほうが良いと聞いたことがあります.理由がわからないのですが,それは本当でしょうか? 皆さんこんにちは,古屋です.高齢者歯科,とくに義歯と嚥下を専門としています.この連載では,とくに総義歯に焦点を当てながら,「口腔で機能する義歯」のために外来と訪問で使える義歯の診かたについて,Q&A形式でお答えします. 前回は,とくに高齢者の総義歯では「形態は機能を考慮しながら歯科医師が決める」「辺縁形成は個人トレーの延長のつもりで」「急がばマル模!」というお話をしました.今回は,印象の次のステップである咬合採得のうち,咬合高径,すなわち垂直的顎間関係についてお答えします.A義歯の咬合高径は“旧義歯”と“舌”で決めよう!Q咬合高径の決め方がわかりません第3回

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