ザ・クインテッセンス2020年11月号
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切開線!どこにどう入れる?151the Quintessence. Vol.39 No.11/2020—2691リレー連載第11回 歯冠側移動術を併用したModified Papilla Preservation Technique福岡県開業 水上歯科クリニック連絡先:〒811‐3217 福岡県福津市中央5‐1‐2企画監修:水上哲也執筆:尾野 誠はじめに 歯間部の垂直性骨欠損に対する歯周組織再生療法では,軟組織の一次性創傷治癒を獲得できるか否かが再生量に影響を及ぼす.そのため,骨欠損の位置や形態,歯間乳頭の幅などを考慮して,種々の歯間乳頭保存術が考案されている. 今回提示する症例では,頬側に歯肉退縮をともなう歯間部の垂直性骨欠損に対し,歯冠側移動術を併用したModied Papilla Preservation Technique(MPPT)1,2を用いて歯周組織再生療法を行った. 本稿では,根面被覆と歯間乳頭部の一次性創傷治癒を同時に獲得するためのフラップデザインについて報告したい.【企画趣旨】 歯周外科治療における切開デザインは,各臨床家のもつ治療コンセプトに基づき,患者個々の口腔内の状況に応じて設定されるべきものといわれる. 本企画では,個々の臨床状況下において,切開線をいかに設定するかをテーマとし,その根拠ならびにその後の術式までを,斯界の気鋭臨床家にご解説いただく.京都府開業 四条烏丸歯科クリニック連絡先:〒600‐8007 京都府下京区四条通高倉西入る76‐3F講演者論文講演者論文

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