ザ・クインテッセンス2021年4月号
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大規模なGBRを回避するための歯槽堤保存術前編エビデンスに基づいた各種骨補填材・メンブレンの検討42the Quintessence. Vol.40 No.4/2021—0812Alveolar Ridge Preservation Techniques to Avoid Highly Invasive GBR:Part 1Evidence-based Consideration of Various Bone Graft Materials and Barrier Membranesキーワード:歯槽堤保存術,GBR,骨補填材,メンブレン,強化フレーム付きTiハニカムメンブレン*1大阪府開業 おだデンタルクリニック連絡先:〒599‐8125 大阪府堺市東区西野472‐2‐1F*2滋賀県開業 浅田歯科医院連絡先:〒520‐3013 滋賀県栗東市目川1057*3岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 インプラント再生補綴学分野小田師巳*1,3/園山 亘*2,3Norimi Oda, Wataru Sonoyama特 集 1 抜歯後の変化としての歯槽骨吸収は経験的にもよく知られており,インプラント埋入時にわれわれ臨床歯科医師をしばしば悩ませる.とくに唇側骨の厚みが薄い審美領域において,抜歯後の歯槽骨吸収は時に深刻な状況を生み出す.そのため,筆者らはそのような状況になることを回避するため歯槽堤保存術をしばしば選択する. 今日の歯槽堤保存術は,次項にて挙げる概念のもとで,さまざまな骨補填材やメンブレンが用いられており,どの材料をどの術式で用いるべきなのかがクリアではないと感じる.前編となる本稿では,それぞれの材料にどのような特徴があるのかについて,また,現在用いられている各種術式について,現在報告されているエビデンスからわかりやすくまとめはじめに

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