ザ・クインテッセンス2021年6月号
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大規模なGBRを回避するための歯槽堤保存術後編その術式選択と強化フレーム付きTiハニカムメンブレンを用いたオープンバリアメンブレンテクニックの可能性Alveolar Ridge Preservation Techniques to Avoid Highly Invasive GBR:Part 2─Decision Tree for Selecting the Appropriate Technique, and Application of “Honeycomb Structure Titanium Membrane with Reinforced Framework” to Open Barrier Membrane Technique─キーワード:歯槽堤保存術,GBR,骨補填材,メンブレン,強化フレーム付きTiハニカムメンブレン*1大阪府開業 おだデンタルクリニック連絡先:〒599‐8125 大阪府堺市東区西野472‐2‐1F*2滋賀県開業 浅田歯科医院連絡先:〒520‐3013 滋賀県栗東市目川1057*3岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 インプラント再生補綴学分野小田師巳*1,3/園山 亘*2,3Norimi Oda, Wataru Sonoyama特 集 372the Quintessence. Vol.40 No.6/2021—1426 前編(4月号)では,歯槽堤保存術には抜歯後の「歯槽骨吸収の拡大を抑制する」という概念に加え,すでに吸収している歯槽骨壁に対して「抜歯と同時にGBRを行う」という概念があると述べた.そして,その概念の下で用いられる材料や術式をまとめた. 後編となる本稿では,前編の内容をもとに,実際の臨床における術式選択において筆者らが参考にしている,「抜歯対象歯周囲の硬軟組織が受けているダメージの度合いに基づいた歯槽堤保存術の術式選択」についての考え方を紹介したい.また,抜歯対象歯周囲の硬組織が大きなダメージを受けている場合に,筆者らが「抜歯と同時にGBRを行う」ことを目的とした歯槽堤保存術において用いている,「強化フレーム付きTiハニカムメンブレンを用いたオープンバリアメンブレンテクニック(適応外使用)」についてもその詳細を解説したい.はじめに

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