ザ・クインテッセンス2021年8月号
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81the Quintessence. Vol.40 No.8/2021—1963外あ科あ的あ根あ管あ治あ療あ前後で歯あ冠あ-あ歯あ根あ比あは1あ.あ7あ5あ→あ2あ.あ5あ5と悪化しているのに,なぜ術あ後あ5あ年あ間あ良好に経過しているのだろう?Q1.図1a 大きな病変を有する₂(パノラマエックス線写真より切り出し).CBCT像から算出した術前の歯冠-歯根比は1.75(臨床的歯冠長:14mm,臨床的歯根長:8mm).図1b 外科的根管治療直後のデンタルエックス線写真.図1c 術後5年のデンタルエックス線写真.歯冠-歯根比は2.55(臨床的歯冠長:14mm,臨床的歯根長:5.5mm)であるが,動揺もなく経過良好であった.いものかと,エビデンスとなる論文を検索し,検証する. また,マイクロスコープを用いた外科的根管治療(Endodontic Microsurgery)では,歯軸に直角に根尖を3mm切断する,いわゆる“3mmルール”が推奨されている.この“3mmルール”についても,根尖切除量を抑える可能性を追求することを目的とし,検討を行ってみたい. 本稿では,歯冠-歯根比を「歯槽骨縁を基準とした臨床的歯冠長を,臨床的歯根長で除したもの」と定義する.また,本稿で述べる外科的根管治療とは,マイクロスコープを用い,超音波レトロチップにて逆根管窩洞形成を行い,MTAセメント等で逆根管充填する方法である.マイクロスコープを用いない従来の歯根端切除術ではない.本稿における「歯冠-歯根比」と「外科的根管治療」の定義cba

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