＊Researcher, Department of Surgical, Medical, Molecular Pathology and Critical Area, University of Pisa, Pisa, Italy＊1Visiting Fellow, Department of Surgical, Medical, Molecular Pathology and Critical Area, University of Pisa, Pisa, Italy＊2Private Practice, Lecce, Italy＊3Professor, Dental Materials Unit, Center for Dental and Oral Medicine, Clinic for Fixed and Removable Prosthodontics and Dental Materials Science, University of Zurich, Zürich, Switzerland＊4Professor, Department of Surgical, Medical, Molecular Pathology and Critical Area, University of Pisa, Pisa, Italy＊5Professor, Department of Surgical, Medical, Molecular Pathology and Critical Area, University of Pisa, Pisa, ItalyGiacomo Derchi＊／Vincenzo Marchio＊１／Valentina Borgia＊２／Mutlu Özcan＊３／Maria Rita Giuca＊４／Antonio Barone＊５218キーワード：接着材，コンポジットレジン，間接法，インレー，保存修復the Quintessence. Vol.40 No.9/2021—2354 直接法コンポジットレジン修復により，臼歯の審美性と機能の回復が可能である．しかしながら，摩耗と破折に対する抵抗性の低さ，歯髄にまで到達する辺縁封鎖性の消失，辺縁着色，二次う蝕，不十分な隣接面および咬合面の形態といった問題もある1～4．これに対して，セラミックインレー修復は，直接法コンポジットレジン修復に比べて，高い生体親和性，化学的不活性，すぐれた審美性などの利点がある5，6．残念ながら，セラミックスにも引っ張り強さが低いこと，破折しやすいこと，技工操作に時間がかかることなどの欠点がある7，8．臨床研究によると，セラミック材料は20％に及ぶ破折を示していた9．他の臨床研究でもⅠ級およびⅡ級のセラミック修復は辺縁破折や体部破折を示すことが報告されている10，11．一方，コンポジットレジンインレーではセラミックインレーと比較して，より低価格であり，破折の発生頻度が低いことが示されている12．コンポジットレジンインレーには，重合収縮が抑制されていること，生理的な接触点の回復が容易であること，すぐれた咬合面形態，そして耐摩耗性が向上しているといった利点もある13． コンポジットレジン間接修復の，セラミックスよりもすぐれた性質についてはin vitroで確かめられているが，口腔内環境における，こうした材料の長期間の変化を評価するための臨床研究が必要である．本研究の目的は，小臼歯または大臼歯の1面，2面および多数面のコンポジットレジンインレーの12年間に及ぶ臨床性能を評価することである．患者情報 年齢が23～65歳までの30名の患者（男性13名，女性WORLD ARTICLE翻訳：田上順次（医療法人徳真会グループ 先端歯科センター長）Quoted from : Quintessence InternationalOriginal Title : Twelve-year longitudinal clinical evaluation of bonded indirect composite resin inlays.VOLUME 50, NUMBER 6, 2019©Quintessence Publishing Company Incはじめに材料と方法間接法による接着性コンポジット レジンインレーの12年後の臨床成績
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