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東京医科歯科大学教授・戸原 玄氏による特別講演

2021年3月号掲載

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社会 2021年3月号掲載

東京医科歯科大学教授・戸原 玄氏による特別講演

S.O.N.Y-MED(福岡高齢者医療研究会)

今後はコアメンバーによる新しい取り組みも企画されているとのこと。
今後はコアメンバーによる新しい取り組みも企画されているとのこと。
 1月22日(金)、S.O.N.Y-MED(福岡高齢者医療研究会、中尾 祐会長)によるオンラインセミナーが開催され、歯科医師や歯科衛生士、管理栄養士など約80名が参加した。今回は外部講師として、戸原 玄氏(東京医科歯科大学大学院老化制御学講座摂食嚥下リハビリテーション分野教授)による特別講演「摂食嚥下障害の評価と訓練の実際」が行われた。

 戸原氏は、摂食嚥下障害診療の変遷について自身の経験を回顧。歯科の主治医としてのかかわり方から医療連携の中の一医療職種として患者さんを診る大切さを強調した。

 また、若年者と高齢者の開口力や、咬筋の厚みと歯の本数との関係、舌圧と開口力の年齢(性差)による低下など、自身がかかわった多数の研究データを供覧。開口運動で嚥下が改善することや経口摂取がQOL向上に寄与することなど、研究データだけでなく実際に訪問歯科診療を行っている戸原氏の経験知からもわかりやすく解説がなされた。

 その他では、舌接触補助床(PAP)の製作方法や使用方法などの解説に加え、コロナ禍で注目を集めているオンライン診療の実際と可能性についても言及。実際にオンライン診療を行った症例をもとに、対面診療とオンライン診療の比較や利用者の声なども紹介された。

 その後の質疑応答では、参加者からの多数の質問が出され、終始盛会となっていた。

 次回はきたる2月15日(月)、五島朋幸氏(東京都開業)による特別講演会が開催される予定。