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新型コロナ、歯科治療を介した感染拡大事例なし――中間報告より

2021年4月号掲載

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新型コロナ、歯科治療を介した感染拡大事例なし――中間報告より

日本歯科医師会

※写真はイメージです。
※写真はイメージです。
 3月12日(金)、堀 憲郎氏(日本歯科医師会会長)は、第194回代議員会で提出した会長資料において、新型コロナウイルス感染症対応に関する中間報告を発表し、歯科医療機関での感染状況に関する評価(2月12日時点)として、歯科治療を介しての感染拡大事例がないことを報告した。全都道府県歯科医師会を通じ、「5月末」「8月末」「12月末」の3回の内部調査を実施した(2020年12月31日時点)。以下に概要を示す。

 2020年3~12月までの累計報告の事例数として、歯科医師の感染73/歯科衛生士の感染74/スタッフの感染67/スタッフ家族の感染61/歯科治療を介した感染拡大事例なし39/不明8

 報告書では、「34都道県で歯科医師、歯科衛生士、スタッフ等の感染の報告があり、13件では感染報告がなかった」「いずれの調査においても、歯科治療を通じて感染が拡大したことが明らかに疑われる事例や歯科治療を介してのクラスターの報告はなかった」「歯科治療を通じての感染拡大報告がない背景には、歯科医療現場では日頃からマスク、手袋、ゴーグルの装用等、標準予防策が徹底され、それに加えての対策が講じられている結果と認識する」と示されている。また、「歯科医療機関で講じられている対応策とその効果等を検証するとともに、必要とされるコスト等も確認するための調査も開始しているところである」としている。