第1回:歯科放射線科医を目指して
歯科放射線科医から見た 「がん口腔支持療法」
2024年2月号掲載
「切らずに治すがん治療」との出会い このたび本連載を担当することになりました。私は30年前に新潟大学歯学部を卒業し、口腔がんの放射線治療を学びたく歯科放射線科に入局しました。そのいちばんの理由は、祖母が私の幼少期にがんを患い、治療後の副作用にたいへん悩まされていた記憶があり、歯学部学生時代に歯科放射線学の講義で、放射線治療による「切らずに治すがん治療」を知り衝撃を受けたことです。そして、入局して5年後に医学部放射線医学教室に学内留学し、頭頸部放射線治療に3年間...