新聞クイント2010年8月(お試し版)
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2010年8月10日(火) 第176号2今月のニュース今月のニュース 6月24日(木)、歯科医師会館において、日本歯科医師会(以下、日歯、大久保満男会長)による定例記者会見が開催された。 会見のなかで村上恵一専務理事は、次期「食育推進基本計画」策定にあたり、食育推進評価専門委員会委員である向井美惠氏(昭和大学教授)と日歯、日本学校歯科医会、日本歯科医学会、日本歯科衛生士会の4団体で取りまとめられた意見などを内閣府食育推進室に提出することを報告した。本意見の内容は、①「『ライフステージに応じた食べ方からの食育推進』の明記」②「歯科関連領域からの指標による目標の追加」③「家庭、学校、地域における食育の推進に『食べ方』支援の明記」④「『噛ミング30』運動の推進の明記」を要望している。また、「ビスホスホネート系薬剤投与患者への歯科治療対応検討会」があらためて設置されたことも報告された。本検討会は、ビスホスホネート系薬剤によって顎骨壊死などを引き起こす問題を受け、平成20年2月に設置され、同年3月に作成した「ビスホスホネート系薬剤投与患者への対応Q&A」の再検討の他、関係団体等と連携し、副作用発現を未然に防止するための方策の検討が行われる。 また、大久保会長より、同日開催された理事会で「専門的口腔ケアに関する検討会(仮称)」の設置を決定したことが報告された。大久保会長は「歯科医師・歯科衛生士の行う『専門的口腔ケア』の役割や位置づけを明確にしなければ本来の口腔ケアのあり方が薄れていく危険性がある」と述べ、本検討会で専門的口腔ケアに関する日歯の見解を取りまとめていくとした。 その後、柳川忠廣常務理事より、きたる7月28日(水)、29日(木)の2日間にわたって「平成22年度 役員合宿勉強会」が開催されることが報告された。本年度で3回目となる本勉強会では、平成24年度の診療報酬と介護報酬の同時改定に向けて、地域における医療と介護の一体的提供と歯科の役割について議論されるとのこと。本勉強会終了後には日歯としての見解が示される。西村まさみ氏、国政での活躍に期待……西村まさみ氏、国政での活躍に期待…… 絵 山香和信 絵 山香和信 6月24日(木)、歯科医師会館において、日本歯科医師会(以下、日歯、大久保満男会長)による定例記者会見が開催された。 冒頭の挨拶のなかで大久保会長は、さる6月21日付けで玄葉光一郎氏(民主党政策調査会長)より日本歯科医師連盟(以下、日歯連盟、堤 直文会長)および日歯宛に提出された「歯科医療改善に対する取り組みについて」について報告し、民主党が今回の参議院選挙で打ち出したマニフェスト(選挙公約)に言及。大久保会長は、「(マニフェストに)歯科だけが特別に取り上げられることは他科との問題もある。社会保障として診療報酬の引き上げに努力していただければ」と提出された文書に対して理解を示した。 今回の民主党のマニフェストは、次期診療報酬の引き上げを医療の中心に据えた大枠のものとなり、歯科についてとくに触れられていない。そのため、今回提出された文書は政権交代後、民主党の支援団体としていち早く民主党支援を表明した日歯連盟と日歯に民主党側が配慮したものと思われる。民主党・玄葉政調会長の提出文書についてコメントする大久保会長。日歯、定例会見を開催大久保会長、民主党・玄葉政調会長の提出文書についてコメント政 治次期「食育推進基本計画」策定への意見書提出、専門的口腔ケアに関する検討会設置へ―日歯会見より政 治Institut Straumann AG 社の「顔」Beat SpalingerPresident and Chief Executive Officer「安全かつ信頼性の高い製品とサービスを提供し、患者様のQOL向上に貢献していきたい」 「Simply Doing More」の理念のもと、インプラント歯学、修復歯学および口腔組織再生の領域におけるグローバルリーダーとして世界の歯科業界を牽引し続けているストローマン社(スイス)。同社の強みの1つは、1980年から30年にわたって強固なパートナーシップを構築している学術団体ITI(International Team for Implantology)の研究成果が製品開発に反映されている点だ。このたび来日した同社のCEOであるBeat Spalinger(ビアット・スパリンガー)氏に、成長著しい日本市場に対して、今後どのような戦略で挑むのか、その思いをうかがった。Spalinger:患者様の歯に対する機能性および審美性の両面において、要求が高い日本は、弊社にとってとくに修復歯科の分野で非常に大きな市場と考えています。 ストローマン社のティッシュレベル(TL)インプラントは、これまでに世界中で400万本以上が使用されており、インプラント史上もっとも成功している製品の1つといえます。2010年4月には、ジュネーブで開催されたITIワールドシンポジウムにおいて、TLインプラントのSLAサーフェイスに関する10年の良好な臨床結果も発表されました。今後も、インプラント関連分野の教育、リサーチ、奨学制度を推進するITIとのパートナーシップを通し、世界の歯科医師に安心して製品を使用していただくためにも、科学的根拠に基づいた信頼性の高い製品を開発していきたいと考えています。 また、2010年6 月には、日本でStraumann® CADCAMソリューションの販売を開始しました。近年、歯科医療の分野においてもデジタル化が進み、弊社としてもデジタルソリューションの開発には注力しており、耐久性、審美性の高いすぐれた補綴物の提供を目指しています。 2009年8月、弊社スイス法人のカントリーマネジャーを務めたRoger Heinzelmann(ロジャー・ハインツェルマン)氏がストローマン・ジャパン株式会社の代表取締役社長に【プロフィール】HWV大学(チューリッヒ)にて経済学、経営学の修士号を取得。ハーバード大学(米国)にてアドバンス・マネジメント・プログラムを修業。世界的なレベルでの財務やマネジメント業務で数々の豊富な経験を持つ。2008年9月、ストローマン社入社(CFO)。2010年、同社CEOに就任。現在に至る。就任しました。また、2009年11月には本社を東京駅に直結したビルに移転しました。会議や教育プログラム、研修セミナーのための設備を充実させ、お客様に対するより良い情報およびサービスの提供に努めてまいります。 インプラントの普及にともない、患者様はインプラント治療についてより正しい情報を必要としています。弊社では、先生方の患者様に対する教育のサポートツールの充実を図り、リスクマネジメントなどに関するさまざまなセミナーを実施しています。今後も安全かつ信頼性の高い製品とサービスを提供し、患者様のQOL向上に貢献していきたいと思います。

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