新聞クイント2012年2月(お試し版)
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2012年2月10日(金) 第194号1 今月のニュース政 治患者さんはもとより九州各地の先生方に同センターを利用していただきたい松浦正朗福岡歯科大学口腔医療センター長2毎月1回10日発行第194号平成24年2月10日20122 続いて、髙木氏は歯科のプラス改定にあたって、職域代表をはじめとする歯科医師議員の働きについて謝意を示すとともに、これからの点数配分作業については「現場の実態を踏まえた配分と同時に、その配分が反映できるシステムづくりを含めて関係議員に働きかけていきたい」と述べた。 その後、中医協委員である堀 憲郎氏(日歯常務理事)は、これまでの中医協での要望などを踏まえたうえで、四半世紀にわたって評価されていない多数の項目の評価の見直しを求めていくことや、通知などの是正を含め、現場の歯科医師が診療に集中できる環境整備を求めていくとした。右記に診療報酬・介護報酬改定の改定率を示す。 12月22日(木)、歯科医師会館において、日本歯科医師会(以下、日歯、大久保満男会長)ならびに日本歯科医師連盟(髙木幹正会長)による臨時記者会見が開催された。本会見は、同月21日(水)に政府が平成24年度診療報酬改定率(全体で+0.004%)を決定したことを受けて開催されたもの。 席上、大久保氏は「たいへん厳しい財政状況のなかでマイナス改定といわれるなか、ほんのわずかであってもプラス改定になったことは評価したい」と述べたうえで、これから中医協で始まる点数の貼り付け作業については、国民の健康を守る視点で臨んでいきたいとした。次期診療報酬改定率、歯科本体+1.70%日歯・日歯連盟、臨時記者会見前回に続き、プラス改定となったことを評価する大久保会長(写真中央)。http://www.quint-j.co.jp/歯科のコミュニケーションサイトクインテッセンス出版の書籍・雑誌は、歯学書専用通販サイト『歯学書.COM』にてご購入いただけます。©QPC平成24年度診療報酬・介護報酬改定全体改定率 +0.004%(1)診療報酬改定(本体)改定率 +1.38%各科改定率 医科 +1.55% 歯科 +1.70% 調剤 +0.46%(2)薬価改定等改定率 ▲1.38% 薬価改定率 ▲1.26%(薬価ベース ▲6.00%) 材料改定率 ▲0.12%介護報酬改定改定率 +1.2% 在宅 +1.0% 施設 +0.2%6 7 Dental Show第35回 中部日本デンタルショー【会期】2月18日(土)、19日(日)【会場】名古屋市中小企業振興会館主催:東海歯科用品商協同組合10 11 座談会「震災後の地域保健における歯科保健を考える」―被災地復興と未来を見据えた地域支援を目指して― 中久木康一/奥田博子/矢澤正人新連載「Finding Your Sparkling Color」山本晴義4「ザ・資格」深町厚子5好評連載「続・臨床研修歯科医のためのお悩み相談Q&A」升谷滋行4「歯科医師のための独立・開業ゼミナール 実践編」森川敏行5「1分間コラム」中島 康8インフォメーション雑誌編集部オススメ!PICK UP ARTICLES雑誌編集部8省の担当官の奮闘は評価したい。 医療経済実態調査や日本歯科医師会などの調査によれば、前回の改定率+2.09%は病院歯科には有効に反映されたが、歯科診療所には期待したような結果とはならず、およそ+1.80%にとどまった。 今回の改定率を有効に反映させるには、いわゆる点数の貼り付け作業が重 「平成24年診療報酬・介護報酬の同時改定」の改定率が、平成23年12月21日付で発表された。全体の診療報酬改定率は政府発表では+0.00%、一方、新聞報道では+0.004%となっていた点に注目した読者諸氏もいるだろう。いずれにしてもプラス記号のもつ意味は深い。 マイナス改定を主張していた財務省は、国民の顔色をうかがいながら民主党の後押しを考慮し、最終的に厚生労働省の顔を立てた苦労が発表から垣間見える。本体部分の改定率は+1.38%、各科は医科+1.55%、歯科+1.70%、調剤+0.46%となり、前回に引き続き今回も歯科は医科を上回った。国の経済状況を鑑みれば、歯科の中医協委員をはじめとする関係者、そして厚生労働要となる。寒さの厳しい1月から2月にかけて、歯科で構築したエビデンスに基づくデータをもとに支払側、財務省との息詰まる折衝が行われる。 なお、介護報酬改定率は「効率化・重点化する方向での見直しを行う」との方向で+1.2%となったが、これは同じパイの中で配分を動かすときに用いられる表現であり、今回は抑制されたと見るのが妥当だろう。 (住友雅人・前中医協専門委員)平成24年度診療報酬 プラス改定「高評価」

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