新聞クイント2012年4月(お試し版)
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2012年4月10日(火) 第196号3保険の窓 今月のニュース 株式会社ヨシダ(東京都、山中一剛代表取締役社長)は、2012年1月に本社ショールームと研修室を改装オープンした。 同ショールームは、診療空間をイメージしやすいようにデザインされており、最新のユニットや歯科用X線CT装置をはじめとする最新機器の展示、実際に機器を使用できるデモンストレーションのスペースも設けられている。また、プライバシーに配慮した商談室や、小さい子ども連れのユーザーが気軽に足を運ぶことができるようにキッズスペースも完備されている。 併設されている研修室は、講師用1台ならびに受講者用として8台のマイクロスコープを設置し、臨床実習室では5台のユニットを使用し、歯科医師の臨床実習、歯科衛生士の口腔ケアやPMTCといった相互実習も行うことができる。また、各種セミナーおよび研修会などに使用できる会議室には50インチの補助モニターを2台設置し、第1、2会議室を合わせると135名が収容可能となっている。 歯科医療従事者であるユーザーとの情報交換の機会を増やすためにリニューアルされた同ショールームは、ヨシダグループの経営理念である「人々の健康と笑顔(Health & Happiness)を創造し続ける」のこだわりが随所に見られるデザインになっているため、多くのユーザーの来場が期待されている。【問い合わせ先】株式会社ヨシダ 東京支店TEL:03-3845-2911 3月4日(日)、日本歯科大学富士見ホール(東京都)において、POIC研究会設立記念講演(米山武義会長)が「全身と口腔感染症予防の革新的夜明け~新しい医療連携を目指して」をテーマに開催され、300名以上が参集した。同会は専門的口腔感染症予防を基礎•臨床医学的、社会学的に研究し、その成果を看護師、歯科衛生士、医師、歯科医師などの多職種で共有•実践することを目指す会である。 開会にあたり米山武義会長(静岡県開業)が挨拶し、「誤嚥性肺炎予防、 日本財団(笹川陽平会長)は、日本歯科医師会(大久保満男会長)の協力のもと、2009年6月より歯科撤去物(金やパラジウムなどを含む金歯や義歯など)のリサイクルによる社会貢献活動「TOOTH FAIRY(歯の妖精)プロジェクト」に取り組んでいる。 1月23日(月)、第8回目となる今回は、約600の歯科医院から寄せられた不要な歯科撤去物を換金した結果、6,961万5,398円となった。換金した金額は、日本初の小児ホスピス「海の見える森」(神奈川県大礒市)と、感染症を予防するセルフケアの確立、菌血症予防を鑑みた歯周病治療法の確立、ICUにおけるVAP(人工呼吸器関連肺炎)の予防、ターミナルケアにおける専門的口腔ケア、災害時感染症予防、インプラント治療における感染予防、院内感染予防」を重点的なテーマに据え、研究発表を展開するとした。 つぎに松月みどり氏(看護師、社団法人日本看護協会常任理事)が登壇、医科歯科連携の展望として周術期の口腔ケア、介護・在宅医療での口腔ケア、地域包括ケアシステム(地域包括支援同じく日本初の小児がん専門施設「(仮称)チャイルド・ケモ・ハウス」(兵庫県神戸市)の開設資金として全額活用される。なお、今回の金額を含めた過去8回の換金総額は3億2,806万5,066円となっている。 これら施設の開設資金としてさらに約1億円が必要とされるため、日本財団は今後も引き続き、国内の歯科医師に対して、TOOTH FAIRYプロジェクトへの参加協力を求めている。以下に換金した金属の重量を示す。センターとしての歯科医院活用)、摂食嚥下機能賦活、適正な義歯製作を挙げた。がんに関しては終末期患者への口腔ケア、がん復帰患者への対応、免疫低下患者への肺炎予防を挙げ、多職種協働の重要性を強調した。 他にも三宅洋一郎氏(徳島大学大学院教授)、岸本裕充氏(兵庫医科大学准教授)、宇都宮明美氏(聖路加看護大学准教授)、照沼 裕氏(医師、東京クリニック)など、医科と歯科の枠を超えた講演が続き、多職種にわたる聴衆が各講演に興味深く聞き入った。総重量:68,680.82グラム金:10,799.82グラム銀:44,463.23グラムパラジウム:13,295.37グラムプラチナ:122.0グラム (日本財団資料より)【問い合わせ先】日本財団 経営支援グループ ファンドレイジングチームTEL:03-6229-5171TOOTH FAIRYプロジェクト公式サイト:http://tooth-fairy.jp/ 今月のニュース株式会社ヨシダ本社ショールームを改装オープン 今月のニュース歯管の文書提供について 最近、歯管の算定について保険者からの再審査請求が増えていると聞く。「前回診療から中3か月空いての再診であるが、3か月歯管の算定なく、管理計画文書の提供も3か月ないことから当月の歯管の算定は不可ではないでしょうか。」といった指摘のようである。 もともと、文書提供は歯管を算定した場合の義務条項であり、連月歯管の算定があったとしても治療計画、指導内容などに変更がなければ文書提供は不要である。ただし、その場合であっても前回提供日から3か月を超える月までに1回以上提供することとされている。保険者による再審査請求はこの「ただし」以下の文言を偏向解釈しての“いちゃもん”である。 たとえば「歯管を算定して継続的な管理を行う場合の2回目以降の指導管理は前回歯管算定した日より3か月を超える月までに行い歯管を算定しなければならない」といった文書であればそれはそれで致し方ないが、現行はそうではない。 突然に複数の保険者から同様な再審請求がなされているようである。保険者間には定期的な勉強会や情報交換の場があると聞くが、この件についてもその場で指摘や指導があったのかもしれない。“重箱の隅をつつく”ことはかつて医療担当者の専売特許であったが、近頃はどうも違うらしい。 厚労省担当者は今回の改正で通知文を変更し、「3か月」を「4か月」とし、「SPTを行っている場合にはこの限りでない」とした。当然な決着であるとはいえ、迅速な対応については拍手を送る。SPT以外の場合は中4か月以上空くと初診にすることにはなったが……。 (お茶の水保険診療研究会:Y・S)難病を抱え闘病生活を送る子ども。写真提供:NPO法人チャイルド・ケモ・ハウス会長に就任した米山武義氏(右より2番目)。改装オープンしたショールームの入口。専門的口腔ケアと専門職間の連携を目指すPOIC研究会設立記念講演会約7,000万円を難病児とその家族支援へTOOTH FAIRYプロジェクト 企 業社会貢献社 会

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