新聞クイント2012年5月(お試し版)
2/3

2012年5月10日(木) 第197号2 今月のニュース 3月30日(金)、神奈川県庁において「訪問歯科診療用自動車」出発式が開催された(神奈川県主催、神奈川県歯科医師会共催)。本出発式は、「8020運動」を推進する神奈川県が、歯科保健普及活動を目指す神奈川県歯科医師会(高橋紀樹会長)に対して、介護施設や障害者施設などを訪問する歯科診療用自動車6台を整備したことによるもの。 開式後、黒岩祐治氏(神奈川県知事)は挨拶のなかで歯の重要性について触れ、県内6地区で口腔ケアの推進に貢献する歯科診療車に期待を寄せた。また、歯科医師会を代表して高橋紀樹氏(神奈川県歯科医師会会長)は、平均寿命と健康寿命の差について言及。「その差を縮める鍵となるのが、歯科保健の推進と歯科医療の充実である。多くの分野で歯科診療車を活用していくことを約束したい」と述べ、神奈川県の歯科保健・医療の理解を評価するとともに感謝の意を示した。 その後、黒岩知事と高橋会長による歯科診療車の鍵の引渡しが行われ、黒岩知事が実際に車両設備を体験するなど、内覧が行われた。 今月のニュース創立90周年を迎える松風社の「顔」根來紀行株式会社松風 取締役社長新製品開発型企業として、皆様の「笑顔」のために貢献したい1922年の創立以来、「日本初」「世界初」の製品で日本のみならず世界の歯科市場を牽引してきた株式会社松風が2012年5月15日で創立90周年を迎える。研究畑から同社社長に就任した根來紀行氏より語られる経営理念や自社製品に対する想いは、創業者・松風嘉定のモノづくりスピリッツが脈々と受け継がれていることを物語っていた。根來:当社は1922年の創立以来、一貫して研究開発に力を注いできました。本年で創立90周年を迎えることができますのも、患者様はもとより多くの歯科医療従事者ならびに歯科関係者の皆様に支えられてきたおかげとこの場を借りて感謝申し上げます。 超高齢社会を迎えた日本において、歯科疾患と全身の健康の関連性が認識されつつあるなか、歯に対する国民の関心は今まで以上に高まっています。また、近年では国民の歯に対する要求は、単なる機能回復・維持にとどまらず審美的なニーズも求められ、歯科医療の役割はより重要視されています。 そこで当社では、時代のニーズに対応するために最小限の侵襲による審美歯科治療(Minimally Invasive Cosmetic Dentistry、以下MiCD)のコンセプトに基づいた製品開発や販売活動を展開しています。MiCDコンセプトは、歯科診療に関するすべてのステップにおいて存在しますので、当社のそのコンセプトに沿った製品を歯科医師・歯科技工士・歯科衛生士の皆様に広く使用していただくことで、患者様により良い歯科医療が提供できると思います。 その製品のなかでも、とくに当社が独自に開発した「S-PRGフィラー」の技術による審美性と機能性を兼ね備えた「GIOMER(ジャイオマー)」製品は、審美、保存、補綴、小児、予防、矯正のさまざまな診療領域をサポートするものですので、積極的にアピールしていきたいと考えています。 さて、当社は1989年に歯科業界初となる株式上場をはじめ、2007年には東京証券取引所市場(以下、東証)第2部、そして本年3月29日付で東証第1部に上場することができました。冒頭に述べたとおり、当社はメーカーの命である研究開発を重視しています。株式上場の目的の1つには、その資金を確保することが挙げられます。今後も研究開発には積極的に投資を行っていきます。また、企業としての価値向上や歯科のイメージを普及させるためでもありますので、引き続き一般の皆様に歯科医療の重要性を発信する活動にも積極的に取り組んでまいります。 当社は「創造的な企業活動を通じて、世界の歯科医療に貢献する」を経営理念としています。明日の歯科医療を拓くべく、国内のみならず海外をも視野に入れた新製品開発型企業として、皆様の「笑顔」のために貢献してまいります。歯科診療車「歯っぴー金太郎号」。神奈川県、歯科診療自動車6台を整備「訪問歯科診療用自動車」出発式政 治国 試日本の歯科医療の変革に必要なものとは…… 絵 山香和信ねごろ・のりゆき1981年、関西大学大学院工学研究科修了。同年、株式会社松風入社。2003年6月、取締役研究開発部長。2007年7月、常務取締役研究開発部長。2008年6月、常務取締役研究開発・技術・生産担当兼研究開発部長。2009年4月、常務取締役研究開発・技術・生産担当。2009年6月より現職。趣味はウォーキング。 3月19日(月)、厚生労働省は第105回歯科医師国家試験の合格者を発表した(かっこ内は前回のデータ)。受験者数は3,326名(3,378名)のうち、合格者は2,364名(2,400名)となり、合格率は71.1%(71.0%)となった。 新卒者では、受験者数2,311名(2,356名)のうち、合格者は1,882名(1,928名)となり、合格率は81.4%(81.8%)。既卒者では、1,015名(1,022名)のうち合格者は482名(472名)となり、合格率は47.5%(46.2%)となった。 男女別合格者などの推移では、受験者数は男性2,056名(2,144名)、女性1,270名(1,234名)となった。合格者数は男性1,404名(1,469名)、女性960名(931名)となり、男女別合格率は男性が68.3%(68.5%)、女性が75.6%(75.4%)となった。なお、合格者の男女比は男性が59.4%、女性が40.6%となった。新たに歯科医師2,364名が誕生歯科医師国家試験合格発表05001,0001,5002,0002,5003,0003,5004,000第94回第95回第96回第97回第98回第99回第100回第101回第102回第103回第104回第105回0102030405060708090100受験者数合格者数合格率(%)(人)歯科医師国家試験合格者数の推移。厚生労働省の資料をもとに編集部作成。Facebook始めました。歯科業界の情報盛りだくさん!http://www.facebook.com/quint.japan「いいね!」ボタンを押してね!ⓒQPC2012

元のページ  ../index.html#2

このブックを見る