新聞クイント2012年10月(お試し版)
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2012年10月10日(水) 第202号1デンタルサイエンスの未来を次世代に示し、夢を与えたい安孫子宜光国際歯科研究学会(IADR)副会長2毎月1回10日発行第202号平成24年10月10日201210http://www.quint-j.co.jp/歯科のコミュニケーションサイトクインテッセンス出版の書籍・雑誌は、歯学書専用通販サイト『歯学書.COM』にてご購入いただけます。©QPCとも簡単・安全・安価な水道水フロリデーションを第一選択とすべきことに論理的な誤りはない。しかし、それにあまり乗り気ではない現状の日本の歯科医療・環境衛生には、過去に何らかの過ちあるいは迷いなどの社会的背景があるといわざるをえない。われわれ歯科医師は、その過ちや迷いを科学と決断によって絶ち、すべての人に恩恵 フッ化物配合歯磨剤の普及により、日本全体の子どものう蝕罹患が緩やかに減少し、それに加えてフッ化物洗口のホットスポット化により、各自治体のう蝕罹患割合の順位の変動がよい方向に進んでいる。しかし、う蝕予防を目的としたフッ化物の局所応用は進んでいても全身応用までには至っていない。 フッ化物の全身応用には、水道水中のフッ化物濃度を調整する「ウォーターフロリデーション」、食塩中のフッ化物の濃度を調整する「ソルトフロリデーション」、また「フッ化物水・フッ化物薬の服用」という方法がある。 これら3種類の全身応用のうち、普及率97.5%という充実した水道施設が完備されている日本の自治体は、もっをもたらす本当の意味での公衆衛生を前進させる責務がある。 このたび新しく設立された NPO法人ウォーターフロリデーションファンドは、水道水フロリデーションを推進しようとする地域を、人的に経済的に支援するボランティア団体である。ぜひ、水道水フロリデーションを実現するための“ペイ フロリデーション フォワード運動”をご支援いただきたい。 (岩城倫弘)日本の水道水フロリデーションの推進を阻むもの 今月のニュース日歯、医療基本法に対する見解を発表日歯定例会見 今月のニュース政 治政 治の視点から医療のあり方について触れており、策定にあたっての提言では「基本的な考え方」「目的」「精神」「国民皆保険制度」の4つに分けて示されている。 大久保会長は、今後の医療のあり方について「国民と医療者と行政関係者も含めて、さまざまな分野の人たちが自分自身の問題として考える『場』をつくるべき」と主張した。ただし、今回の見解は大まかな概念を示しているため、今後は具体的な議論の進展に即した提案を展開していくとした。 疾病構造の変化にともない、医療提供者と患者さんの信頼関係が重要視されているなか、医療基本法の必要性が問われている。今後の動向に注目したい。 8月23日(木)、歯科医師会館において日本歯科医師会(以下、日歯、大久保満男会長)による定例記者会見が開催された。 席上、大久保会長は日歯が8月7日(火)付で発表した「医療基本法に対する見解」について概説した。同見解では、策定に関する議論が進められている「医療基本法」について、「医療は国民と社会にとってどのような存在であるべきか」という概念を中心に「歴史」「社会思想史」「経済」の3つ連 載今・躍動する日本の歯科学会公益社団法人 日本口腔インプラント学会渡邉文彦4ザ・資格田上めぐみ51分間コラム二階堂 徹10インフォメーション新製品情報/学会・同窓会情報1013第2回 インプラント・CAD/CAMミーティング早期割引②適用中!!※1 今なら4,000円※2お得!詳細は1516をご参照ください ※12012年10月31日まで ※2当日の申し込みと比べた場合8 9 New Frontier対談 骨粗鬆症と顎骨壊死―骨粗鬆症治療におけるビスフォスフォネート点滴静注剤の位置づけ―萩野 浩(鳥取大学医学部保健学科教授)太田嘉英(東海大学医学部口腔外科学領域教授) 提供:帝人ファーマ株式会社6 7 Dental Show日本デンタルショー2012メインテーマ:「お口の健康 全身元気―各世代の最新歯科医療―」【会期】 2012年11月9日(金)~11日(日)【会場】インテックス大阪日歯、歯科医師需給問題への見解を発表第171回代議員会の国家試験ならびに大学入試に関連して―」を発表したことを報告。同見解では、私立歯科大学17校のうち、11校が定員割れを起こしている状況や、今年度において定員を大幅に超える大学が3校も出る事態などについても触れ、歯科医療を提供する人材不足に起因する質の確保と大学間格差への対応が迫られる深刻な問題としている。 今後の日歯、大学、行政それぞれに求められる課題としては、歯科医師数の需給とともに、入学時の選抜機能、大学教育のあり方、国家試験機能などを考え合わせたうえで、改善の方向性を見定める新しい方策を構築する必要性を挙げている。 9月13日(木)、14日(金)の両日、歯科医師会館において、日本歯科医師会(以下、日歯、大久保満男会長)による第171回代議員会が開催された。 会場では2日間にわたり、公益社団法人移行申請にともなう諸規則の改正や平成23年度各会計決算など全9議案、地区代表質問7題、個人質問36題が行われ、歯科を取り巻く諸問題について協議がなされた。 そのなかで、日歯は13日(木)付で「歯科医師需給問題への見解―今年

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