新聞クイント2018年6月(お試し版)
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2018年6月10日(日) 第270号3シンポジウム1の登壇者ら。 今月のニュース社 会 今月のニュース学 会 今月のニュース学 会「Seeing is believing―百聞不如一見―」をテーマに第15回日本顕微鏡歯科学会学術大会・総会 4月21日(土)、22日(日)の両日、大阪大学コンベンションセンター(大阪府)において、第15回日本顕微鏡歯科学会学術大会・総会(木ノ本喜史大会長、辻本恭久会長)が開催され、800名以上が参集し盛会となった。 1日目は開会の挨拶の後、木ノ本喜史氏(大阪府開業)による大会長講演、下野正基氏(東京歯科大学名誉教授)による特別講演がそれぞれ行われた。続くシンポジウム1では、「修復」や「覆髄」などのテーマごとにマイクロスコープの活用例が発表され、菅原佳広氏(日本歯科大学新潟病院准教授)、泉 英之氏(滋賀県開業)、松永健嗣氏(石川県開業)、小林 実氏(大阪府開業)らが登壇した。 大会2日目のシンポジウム2は、「歯周治療」や「外科」などの分野でのマイクロスコープの活用例が述べられ、阿部 修氏(東京都開業)、勝部義明氏(大阪府開業)、松川敏久氏(奈良県開業)、柴原清隆氏(福岡県開業)、小川将氏(群馬大学)らが登壇した。 歯科衛生士シンポジウムでは、高橋規子氏(歯科衛生士・高田歯科)、大野真美氏(歯科衛生士・カガミ歯科医院)、片山奈美氏(歯科衛生士・中田歯科クリニック)らが登壇し、予防業務におけるマイクロスコープの活用例が発表された。約100人収容のスペースに立ち見が出るほどの盛況で、歯科衛生士だけでなく歯科医師の姿も多く見られた。 そのほか、稲本雄之氏(大阪歯科大学)による大会長賞受賞記念講演やランチョンセミナー、一般口演、ポスター発表、ハンズオンセミナーなども行われ、いずれも盛況となった。 今月のニュース社 会初日に開催された講演の様子。 5月10日(木)、11日(金)の両日、大阪国際会議場(大阪府)において、第56回日本小児歯科学会大会(有田憲司大会長、木本茂成理事長)が、「自然・進化・未来~子どもよりたいせつなものはありますか~」をテーマに開催され、2,000名以上の歯科医師・歯科衛生士らが参集した。 1日目は、Yeon-Mi Yang氏(韓国・全北大学小児歯科教室)による招聘講演をはじめ、久保田 競氏(学校法人東洋学園国際医学技術専門学校)による特別講演や教育講演など充実したプログラムが展開された。 その中でも、全国小児歯科開業医会(JSPP)企画講演「私の考える萌出障害の早期発見と治療」では、石谷徳人氏(鹿児島県開業)の座長のもと、徳倉 健氏(愛知県開業)、田中克明氏(佐賀県開業)、春木隆伸氏(兵庫県開業)が登壇。講演では、上顎埋伏犬歯の特徴や早期発見の重要性が説かれた。また告知のタイミングとして、埋伏歯を発見した後となると、保護者や患者本人の治療への決心がつくまで時間を要することから、就学前後から事前に注意喚起をし、信頼関係を構築する大切さも強調された。 2日目は、歯科分野での講演は初となる武藤芳照氏(東京大学名誉教授)による特別講演2「現代っ子の転倒予防―子どもと運動器を大切に―」が行われた。「少子高齢化社会の進展から、究極の介護予防は元気な子どもたちをたくさん育てること」としたうえで、現代社会における子どもと運動の二極化現象を問題にあげ、個々の条件に即した運動の質(種類)と量(時間、強度、頻度)を処方すべきだと示した。第56回学会大会、2,000名以上の参加者で盛会となる日本小児歯科学会若者の現状について講演する池田彩子氏。従事している鳥山 洋氏(神奈川県立横浜翠嵐高校定時制教諭)と若者の就労支援に奮闘している池田彩子氏(よこはま若者サポートステーション副施設長)が登壇し、社会的・経済的問題背景をもつ若者の現状が報告された。 第二部「歯科医療格差解消の方法論」では、小林清吾氏(日本大学松戸歯学部元教授)の座長のもと、相田 潤氏(東北大学歯学部准教授)による講演「口腔保健の健康格差とポピュレーションストラテジー」、続いて川越元久氏(ウォーターフロリデ‒ションファンド理事、神奈川県開業)が登壇し、「格差解消への道の具体例~某施設の現状~」と題して報告した。 第三部では大持 充氏(神奈川県開業)による座長のもと、「格差社会における歯科医療の役割」について、総合ディスカッションが行われた。健康格差対策としての水道水フロリデーションの必要性と、「身体的・精神的・社会的にも完全に良好な状態」を実現するためには、精神的・社会的側面も見据えた歯科保健が不可欠であることが確認された。SORAとウォーターフロリデーションファンド、ジョイントシンポジウムを開催 5月13日(日)、鶴見大学会館(神奈川県)において、市民活動団体SORA(星岡賢範代表)と認定NPO法人ウォーターフロリデーションファンド(浪越建男理事長)のジョイントシンポジウムが「格差社会における歯科医療の役割」をテーマに開催された。 第一部「若者の格差の現状」では、鶴本明久氏(鶴見大学歯学部教授)の座長のもと、星岡賢範氏と吉岡慎太郎氏(SORA理事、ともに神奈川県開業)のほか、定時制高校生徒の精神的・社会的側面を支えるために長きにわたり学名誉教授)が増加する味覚障害者の原因のひとつに唾液分泌量の低下(ドライマウス)があり、甘味、塩味、酸味、苦味、うま味(Umami)の五味のうち、Umamiのもつ強い唾液分泌促進作用がその改善に有効であるとの研究成果を提示するとともに、大学病院における昆布の水出しを用いた唾液分泌改善の取り組みを紹介。口腔と全身の健康への寄与が期待されるUmamiの役割についてわかりやすく語り、聴衆の注目を集めた。 また、シンポジウム「患者さんにベストな口腔がん診療を目指して」(座長:太田嘉英氏、東海大学教授/鵜澤成一氏、大阪大学教授)では、横尾 聡氏(群馬大学教授)が切除手術、去川俊二氏(埼玉医科大学国際医療センター)が再建手術、三浦雅彦氏(東京医科歯科大学教授)が放射線治療、石橋美樹氏(大阪国際がんセンター歯科)が薬物療法の立場から、患者のQOLをキーワードに口腔がん診療の評価やゴールについて見解が述べられた。その後の質疑応答では活発な議論が行われ、現場の関心の高さがうかがわれた。 5月11日(金)から13日(日)の3日間、愛知県産業労働センター ウインクあいち(愛知県)において、第72回NPO法人日本口腔科学会学術集会(有地榮一郎大会長、丹沢秀樹理事長)が、約1,300名の参加のもと盛大に開催された。会期中は特別講演3題、シンポジウム6題、ワークショップなど、多彩なプログラムが展開された。 なかでも、特別講演1「世界が注目するUmamiを用いた味覚障害・ドライマウス治療 ―歯科医療のブレークスルー―」では、笹野高嗣氏(東北大医師と患者の評価の不一致の問題について考える場となったシンポジウムの様子。第72回学術集会、約1,300名が参集NPO法人日本口腔科学会「口の外」から「お口のケア」へつなげる資生堂化粧療法あなたも資生堂化粧療法講座を受講して、コミュニケーション力をアップしませんか?全国7エリアで「化粧療法講座」定期開催中!化粧療法講座の様子(福岡市)歯科医院の高齢者対策として歯科衛生士さんたちも始めています! ♥患者さんの笑顔に出会える ♥患者さんとのコミュニケーション力アップ ♥高齢患者さんの口への関心・意識付けに活用 ♥訪問歯科の特別メニューとして導入 ♥地域での口腔ケア活動を楽しくアレンジハンドケアを通じてコミュニケーションアップ詳しくは「資生堂ライフクオリティー事業」で検索!資生堂ライフクオリティー事業資生堂化粧セラピスト認定制度あり!歯科医院の高齢者対策として歯科衛生士さんたちも始めています!

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