新聞クイント2019年4月(お試し版)
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2019年4月10日(水) 第280号1〈発行所〉〒113-0033 東京都文京区本郷3丁目2番6号 クイントハウスビル                    TEL : 03-5842-2270(大代表)新聞クイント編集部 TEL : 03-5842-2280 FAX : 03-5800-7597 Email : news-q@quint-j.co.jp〈購読料〉1部200円(税別) ※新聞クイントの速配のご希望を承ります。 年間購読料 : 2,400円(税別 ・ 送料別)20194毎月1回10日発行第280号平成31年4月10日クインテッセンス出版の書籍・雑誌は、歯学書専用通販サイト『歯学書.COM』にてご購入いただけます。はなかっただろうか。 現在では「口腔がん」はめったに遭遇しない稀な疾患ではない。罹患者数は、国立がん研究センターによる統計発表では40年前と比較すると3倍以上に増加している。さらに口腔がんが無症状期 堀ちえみさんの報道は歯科界に激震を与えた。昨年夏から口内炎を自覚し、治療をかかりつけ歯科医に委ねたところ、担当医はステロイド軟膏の処方、さらにレーザー照射を繰り返しただけだという。褥瘡性の口内炎な口腔がんの早期発見・治療が患者さんを救うらば妥当な治療となるが、口腔がん(前がん病変、現在では口腔潜在的悪性疾患)であれば病態はさらに悪化と進展を遂げる。彼女の口内炎は約半年が経過し、他院で「舌がんステージⅣ」と診断された。歯科医院の初期対応に問題(がんでない病変)の粘膜疾患を経て、がん化(多段階発がん機構)する特性を考慮し潜在的悪性疾患も含めれば、その数はいっそう増加する。「めったに遭遇しない」は、一般開業歯科医が口腔がんを疑う目をもっているか否かの相違である。口腔がんは早期発見によって速やかに治療が施されれば、95%以上の治癒率を得ることができる。 そして第一発見の多くが歯科医院であるという現状から、一般歯科医の責務と意識改革が求められる。対策の1つとして、口腔がん検診の必要性を訴えている歯科医師会もあるが、全国747郡市歯科医師会の中で23.3%とけっして多くない。 歯科力を示し、一口腔単位を守るためにも、歯科医院は口腔がん対策についてあらためて考えていただきたい。(柴原孝彦・東京歯科大学口腔顎顔面外科学講座教授)人財育成分野への注力と、歯科を医科につなげる活動を強化したい濱田真理子㈲エイチ・エムズコレクション代表2日本https://www.quint-j.co.jp/連 載歯科人の安らぎ噛みしめグルメ岡田素平太51分間コラム景山正登8インフォメーション新製品情報8クイントの“青本”絶賛発売中!!書評『治る歯髄 治らない歯髄』泉 英之義歯治療・義歯製作のステップアップ12選広 告CID2019学術講演会/ウエルテック株式会社早期発見・治療の重要性を強調。今回の共同研究によって歯科医院への受診率向上に期待を寄せた。東北大学は、症例データの提供や口腔疾患に関する学術的な視点からサポートを行う。 引き続き、滝田 亘氏(株式会社NTTドコモ先進技術研究所所長)より、歯周病発見AIに関する概要が説明された。スマートフォンで撮影した画像や動画から歯肉の色や形状などの特徴量を抽出し、機械学習モデルを構築することで歯周病の早期発見だけでなく顎関節症や口腔がんといった他の口腔疾患への対応も目指す。ドコモは、AIなどの技術の提供・検証、アプリケーションの開発などを行い、2022年度の実用化を目指す。 今月のニュースI T社 会 今月のニュース政 治歯周病発見AIに関する共同研究をスタート、2022年度の実用化へ東北大学・㈱NTTドコモ 2月21日(木)、NTTコーポレートニューズルーム(東京都)において、東北大学と株式会社NTTドコモによる歯周病発見AIに関する共同会見が開催された。本会見は、歯周病発見AIの共同研究を4月1日から開始することにともなうもの。 開会後、佐々木啓一氏(東北大学大学院歯学研究科研究科長)は、共同研究の目的および趣旨について説明するなかで、歯周病の重症化予防のための堀 憲郎氏、会長予備選挙で3選「身が引き締まる思い」とコメント日歯定例会見束し同じ目標・価値観で国民のための歯科医療政策を展開する『オールデンタル』の取り組みを目指してきた」と強調。今回の投票結果の信任については、「日歯が掲げてきた目標、問題意識が広く歯科界の中に共有されている結果と受け止めている」と述べたうえで、会務運営に携わる役員や職員に感謝の意を示した。新執行部の人事案については現段階での明言は避けたが、「継続性と大胆な改革という角度から検討したい」とした。 なお、きたる6月13日、14日に開催する第190回定時代議員会で代議員の投票による理事の選挙を行い、同代議員会終了後の理事会で選任された理事の中から代表理事を選定する。 2月21日(木)、歯科医師会館において、日本歯科医師会(以下、日歯、堀 憲郎会長)による定例記者会見が開催された。 冒頭の挨拶の中で堀会長は、2月15日に投開票が行われた日歯会長予備選挙において589票を獲得し3選を果たしたことについてふれ、「あらためて身が引き締まる思い」と述べた。会長に就任して3年が経過するなかで、「直近の2年間は歯科界全体が結6 7 New Frontier健康自立を見据えた予防歯科のあり方宝田恭子(東京都開業) 提供:株式会社モリタ PRシリーズ アスリートを支えるチーム医療第1回:アスリートが抱えるトラブル川原 貴(日本オリンピック委員会情報・医・科学専門部会長)武田友孝(東京歯科大学教授) 提供:株式会社モリタ

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