新聞クイント2019年10月(お試し版)
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2019年10月10日(木) 第286号1〈発行所〉〒113-0033 東京都文京区本郷3丁目2番6号 クイントハウスビル                    TEL : 03-5842-2270(大代表)新聞クイント編集部 TEL : 03-5842-2280 FAX : 03-5800-7597 Email : news-q@quint-j.co.jp〈購読料〉1部200円(税別) ※新聞クイントの速配のご希望を承ります。 年間購読料 : 2,400円(税別 ・ 送料別)201910毎月1回10日発行第286号令和元年10月10日クインテッセンス出版の書籍・雑誌は、歯学書専用通販サイト『歯学書.COM』にてご購入いただけます。https://www.quint-j.co.jp/小野善弘JIADS顧問2日本6 7 New Frontierより安全・安心な歯内療法を考えるデジタルを活用した「見える化」の実現へ石井信之(神奈川歯科大学教授)木ノ本喜史(大阪府開業) 提供:デンツプライシロナ株式会社 PRシリーズ アスリートを支えるチーム医療第4回:全身の健康を支える歯・口の役割荒川丈弘(旭化成株式会社)武田友孝(東京歯科大学教授) 提供:株式会社モリタ社 会 今月のニュース社 会有識者による「2040年を見据えた歯科ビジョン第2回検討会」を開催日本歯科医師会 8月21日(水)、歯科医師会館において、日本歯科医師会(以下、日歯、堀 憲郎会長)による「2040年を見据えた歯科ビジョン第2回検討会」が開催された。本検討会は、外部委員22名を含めた34名の委員で構成。第2回となる今回は堀会長による座長のもと、本格的な協議がスタートした。 冒頭、今回初出席となった外部委員の長谷川穂積氏(元ボクシング世界3階級王者)が自己紹介をかねて挨拶。長谷川氏はプロに転向後に歯科医院で製作したマウスガードによってパフォーマンスが向上した経験にふれながら、アスリートに歯の重要性を伝えていくことを強調した。 テーマ1「情報発信(国民啓発と多職種との情報共有)について」では、鈴木邦彦氏(医療法人博仁会理事長、公益社団法人日本医師会前常任理事)が「深化する地域包括ケアシステムと医師会・かかりつけ医の対応」と題して講演。氏は、社会全体が実現すべき目標を「地域共生社会」、その社会を実現するための手段として「地域包括ケアシステム」を挙げながら、その中でも特に社会へのアプローチに不可欠なかかりつけ医機能の重要性を強調した。講演後には、外部委員から情報発信の方法について「国民向けと専門家向けの2本立てが必要」など、具体的な意見も出された。 引き続き、テーマ2「口腔機能低下とオーラルフレイルについて」では、佐藤 保氏(日歯副会長)が資料をもとに、オーラルフレイルの概要や歯科からのアプローチなどを解説。その後、外部委員からは多職種連携の推進や健診制度などの仕組みづくり、国民に伝わりやすいキャッチコピーといった多くの発言がなされるなか、迫 和子氏(日本栄養士会専務理事)は食欲不振から始まる栄養状態の悪化について言及。歯科と管理栄養士の連携の必要性を強調するなど、積極的な議論が展開された。 なお、第3回はきたる10月23日(水)に開催される予定であり、次回の会合を経て年度内にビジョンが取りまとめられるとのこと。連 載歯科人の安らぎ噛みしめグルメ佐藤加奈51分間コラム柴原孝彦Dr. 岩田真紀代のキャリアパスにつなげよう!海外留学体験記岩田真紀代インフォメーションWorld Young Dental Innovators' Meeting 2020情報89『歯科保険請求2019』最新情報広 告ウエルテック株式会社本格的な協議がスタートした第2回検討会。JIADSが歯科界に貢献できるように努力を続けたいり、予想以上の速度で進んでいる。そして、世間で深刻化している「8050問題」は「50代中高年のひきこもりの子を80代後期高齢者の親が面倒見る」という“社会問題”である。 2010年代以降の日本に発生している引きこもり 20◯◯年問題という活字が目につく。問題を解決するためには、「問題」を「課題」や「目標」とした方が適切だろう。たとえば2040年課題として捉え、これまで蓄積したデータからこのまま行けばどのような未来状況になるかが予測できる。それが望ましくないとすれば予測を覆す方略を展開することである。 「8020運動」は「80歳まで20本の歯を維持しよう」というライフステージで取り組む“目標”である。その達成度は周知のとおの長期化、そうした子をもつ家庭の高齢化は大きな社会問題ではあるが、一人の人間が社会とどうかかわりながら生きていくのかは、個人の基本的な権利で他人がとやかく言うものではない。しかし、それを理解しながらも救いの求めに応じた支援の可能性をつねに広げて示すことも成熟した社会には不可欠だ。 一方、最近では複数の小児歯科専門医から登校拒否児は歯科診療所には積極的に来るという話をうかがった。保護者が子どもを連れて相談に行くような専門の「相談所」「病院」とは違うと、子どもが自主的に判断している可能性がある。 これらの話には共通するポイントがある。一人ひとりの生活にかかわることができる歯科医療の存在は「8050」課題にも対応可能だ。(住友雅人・日本歯科医学会会長)「8020」と「8050」の接点

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