新聞クイント2019年10月(お試し版)
2/3

2019年10月10日(木) 第286号2 今月のニュース政 治氏(自民党幹事長)、山口那津男氏(公明党代表)、岸田文雄氏(自民党政調会長)、下村博文氏(自民党選挙対策委員長)、尾辻秀久氏(国民歯科問題議員連盟会長)、山本信夫氏(日本薬剤師会会長)、横倉義武氏(日本医師会会長)、稲田朋美氏(自民党幹事長代行)、山口俊一氏(自民党衆議院議員)、太田房江氏(自民党参議院議員)、三ツ林裕巳氏(自民党衆議院議員)、新谷正義氏(自民党衆議院議員)、宮沢洋一氏(自民党参議院議員)、関口昌一氏(自民党参議院議員会長)など多数が挨拶し、3期目となる堀執行部を激励した。 なかでも、安倍晋三氏(内閣総理大臣)が再改造内閣発足直後にもかかわらず激励に駆けつけた。安倍首相は8020達成率51.2%やDMFT指数0.74%などといった内容についてもふれながら、歯科医療の重要性を強調するなど会場をさらに盛り上げた。 会場では、同日開催された第191回臨時代議員会で議長に選出された森永和男氏(茨城県歯科医師会会長)による乾杯発声の後、華やかな祝宴が催され盛会となった。 9月12日(木)、ホテルニューオータニ(東京都)において、日本歯科医師会(堀 憲郎会長)の役員就任披露パーティーが開催され、歯科医師会関係者のみならず歯科医療関係者、医療関係者、国会議員など約670名が参集した。 開会後の来賓挨拶では、前日に発足した第4次安倍再改造内閣で入閣した加藤勝信氏(厚生労働大臣)、萩生田光一氏(文部科学大臣)、河井克行氏(法務大臣)、北村誠吾氏(内閣府特命担当大臣)が詰めかけた。その他、二階俊博役員就任披露パーティーで安倍首相が激励日本歯科医師会3期目となる堀執行部を激励する安倍晋三首相。Distinguished Clinician Awardを受賞した小野善弘JIADS顧問優勝した前川原思惟子さん(写真左)と堀 憲郎会長。 今月のニュース社 会広島大学歯学部5年生の前川原思惟子さんが優勝令和元年度SCRP日本代表選抜大会 8月23日(金)、歯科医師会館において、令和元年度(第25回)日本歯科医師会/デンツプライシロナ スチューデント・クリニシャン・リサーチ・プログラム日本代表選抜大会(SCRP大会)が開催された。本大会は、歯科学生みずから研究テーマを設定し、その内容や調査結果を競うもの。歯科界の発展を担う研究者・教育者・開業医の国際的な輩出を目的とし、各国歯科医師会主催および、デンツプライシロナ社後援のもと世界39か国で開催されている。本年度は全国歯科大学・歯学部から25校が参加した(うち1校棄権)。以下、審査結果を示す。優勝(基礎部門第1位):「Porphyromonas gingivalis (P.g.) ‒fimA type2とtype4 血清抗体価の上昇は歯周炎の関連する早産のマーカーとなる」(前川原思惟子さん、広島大学歯学部5年生)準優勝(臨床部門第1位):「Evidence-Practice Gapに関する国際比較研究」(山崎弘瑛さん、九州歯科大学3年生)基礎部門第2位:「歯周病性骨吸収および破骨細胞分化に対するオゾンジェルの効果」(大塩 葵さん、昭和大学歯学部5年生)臨床部門第2位:「結晶性油脂がもたらす嚥下誘発促進効果」(相澤知里さん、新潟大学歯学部4年生) 優勝した前川原さんは、「たくさんのサポートがあって成し得た研究だったので、このような形で恩返しができてうれしい」と述べ、きたる2020年3月に米国・ワシントンD.C.で開催される国際歯科研究学会米国部会(AADR)学術大会に参加し、世界各国の代表者とともに発表を行う予定である。 おの・よしひろ1972年、九州歯科大学卒業後、大阪大学歯学部補綴第二講座入局。1974年、大分県にて開業。1982年、IADS(米国・ボストン)に入学、Dr.Nevinsに師事。1984年、中村公雄氏とともにO-N Dental Clinic(現医療法人貴和会歯科診療所)を共同開業。現在、銀座ペリオ・インプラントセンター(東京・銀座)顧問。JIADSが歯科界に貢献できるように努力を続けたい 第13回PRD(Periodontics Restorative Dentistry)国際シンポジウムにおいて、すぐれた臨床歯科医師へ授与されるDistinguished Clinician Awardに、アジア初として小野善弘氏(JIADS顧問)が選出された。本欄では1983年の第1回大会から今回の第13回大会まで一度も欠かさず参加してきた氏のPRDへの思い、これまで貫き続けてきた歯科医療のあり方、次世代を担う歯科医師へ伝えたいことについて初めて語っていただいた。小野:3年に一度開催されるPRDシンポジウムは私たち臨床家にとって世界的にたいへん名誉ある学会で、私が師事するDr. Nevinsが大会長を務めていることもあり、縁の深い学会となっています。今回、Dr. Michael K. McGuireとDr. Ueli Grunderの著名な臨床家とともに受賞の栄に浴すことができうれしく思っています。 第一回PRD大会当時は現在のようにインターネットが普及しておらず、PRD はその時代の世界中からもっともすぐれた臨床家や研究者が講演者として選ばれ、歯科臨床における最先端の知識、技術の情報と最新の材料を得ることのできる場として注目を集めていました。 特に1985~2000年の15年間は、インプラント治療の導入に始まり、その適応症拡大のためのGBR や上顎洞挙上術、また歯周治療には再生治療、矯正治療には外科処置を併用したPAOOの臨床導入などにより、 それまでの歯科医療の内容が大きく変貌し、発展した時代でした。もちろん、そこにはエビデンスが求められ、患者のニーズに応じた研究によって多くの製品や材料の開発と発展がありました。Dr. Nevinsからは多くの情報に惑わされないようにと、講演者が出された研究論文についても、エビデンスに基づいているか、たとえ著名な臨床家や研究者の発表であっても、すべてを鵜呑みにするのではなく異なる視点から自分で検証、評価するようにいつも批判的な眼(critical thinking)をもって、判断できるような歯科医になるようにとアドバイスしていただきました。 私が中村公雄先生(JIADS顧問)とともに立ち上げたJIADSはこれまで歯科医師のべ10,000人以上、歯科衛生士4,000人以上、歯科技工士500人以上が受講し、現在では日本の卒後研修機関として高く評価していただいております。 私はこのPRD で2回講演させていただきましたが、われわれに影響を受け、JIADSのコンセプトである予知性、清掃性、永続性を臨床で実践し、世界を代表する講演者とともに症例を発表する日本の先生たちの姿を見られることは、自分のこと以上にうれしく思っています。 歯科治療が「科学」であるためにも、より多くの患者さんがより良い歯科医療を受けることができるように、われわれは努力を続ける必要があります。そのためにもJIADSが歯科界に少しでも貢献できるように努力を続けたいと思っています。

元のページ  ../index.html#2

このブックを見る