新聞クイント2019年10月(お試し版)
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2019年10月10日(木) 第286号3開会挨拶を行う大会長の菊谷 武氏。 今月のニュース大 学 今月のニュース学 会 9月6日(金)、7日(土)の両日、朱鷺メッセ・新潟コンベンションセンターおよび万代島多目的広場(ともに新潟県)において、第25回日本摂食嚥下リハビリテーション学会学術大会(菊谷 武大会長、植田耕一郎理事長)が「食べるを支える~地域リハビリテーションの今・未来~」をテーマに開催され、6,100名の医療・介護関係者が参集した。 1日目は、菊谷 武大会長(日本歯科大学教授、同大学口腔リハビリテーション多摩クリニック院長)による開会挨拶の後、メインホールでは植田耕一郎理事長(日本大学歯学部教授)の座長のもと、才藤栄一氏(藤田医科大学学長、医学部リハビリテーション医学講座教授)による25周年記念講演「摂食・嚥下リハビリテーションの誕生と進歩」が行われ、本大会の口火が切られた。午後には、菊谷氏による大会長講演「食べるを支える~地域リハビリテーションの今・未来~」、飯島勝矢氏(東京大学高齢社会総合研究機構教授)による基調講演「国家戦略としての『フレイル予防・オーラルフレイル予防』」が行われ、会場を埋め尽くすほど好評を博していた。 2日目には、野田聖子氏(衆議院議員)による市民公開講座「医療的ケア児と摂食嚥下リハビリテーション」では、心臓などに持病のある自身の子どものケア経験談などを披露し、会場は立ち見が出るほど盛況となった。 その他には教育講演、海外招待講演、シンポジウム、パネルディスカッション、約700題におよぶ会員発表が2日間にわたり行われるなど、終始熱気に包まれていた。第25回学術大会に6,100名が参集し盛会となる日本摂食嚥下リハビリテーション学会 今月のニュース学 会ディスカッションを行う木原氏、筒井氏。 また「世界中で湧き起こる歯科への熱き期待―糖尿病からアルツハイマー病まで―」と題して西田 亙氏(医師、にしだわたる糖尿病内科院長)が講演し、さまざまな論文を紹介しながら、口腔の健康が全身の健康へとつながる世界の潮流について解説した。 筒井照子氏(福岡県開業、本学会顧問)による教育講演「“咬合再構成”を再考する」では、小児期、成人後の症例が多数示され、口腔の異常や不安定の原因を突き止め、患者とともに取り除き、本来の口の形態と機能を回復していく咬合再構成を再確認した。 続く木原敏裕氏(奈良県開業)による特別講演「ライフステージにおける歯科医療とは」では、各ライフステージに合った歯科治療の発想や実際について語られた。これから迎える人生のイベントや高齢者の残された時間、治療後の患者の人生を良いものにするにはどうすればいいかを考えあわせた介入のタイミングと治療の進め方が具体的に解説され、その後のシンポジウムでは客席から多くの質問が寄せられ、場内は活気づいていた。成長発育と加齢、ライフステージに応じた包括歯科臨床を目指して日本包括歯科臨床学会 8月31日(土)、9月1日(日)の両日、神戸国際会議場(兵庫県)において、第8回日本包括歯科臨床学会学術大会・総会(上谷智哉大会長、国賀就一郎会長)が開催され、379名が参集した。 特別講演では、岡崎好秀氏(国立モンゴル医学・科学大学客員教授)が「謎解き口腔機能学―進化から口腔機能を考える」と題し、動物の生態や他民族の食生活、口腔衛生と日本人を比較しつつ、自然に適い合理的な口腔機能育成ついて講演した。Planmeca本社より記念品を受け取る山本英樹氏(写真右)。 今月のニュース企 業テム、口腔内スキャナーなどが展示されているショールームのほか、セミナールームも併設されており、当日はユーザーである歯科医師をはじめとする歯科関係者に披露された。 その後、別会場にてオープニングパーティーが開催され、Heikki Kyöstilä氏(Planmeca Group President and Founder)による挨拶では、これまでの日本市場への感謝と今後の期待が込められたほか、Jouko Nykänen氏(Planmeca Group Vice President)による会社案内に続き、Miia Lahti氏(フィンランド公使参事官 大使館副館長)よりお祝いの言葉が披露された。また、日本の歯科医療従事者を代表して山﨑長郎氏(東京都開業)が祝辞を述べるなど、日本法人の門出を祝うべく盛会となった。 8月29日(木)、Planmeca Japan株式会社(東京都)において、同社オフィス開設(山本英樹代表取締役)にともなうオープニングパーティーが開催され、多数の歯科関係者が参集した。 Planmeca社はフィンランド(本社・ヘルシンキ)を中心に、世界120ヵ国に事業展開する世界を代表する歯科医療機器メーカーであり、日本市場へのさらなる注力を図るべく2018年6月に日本法人が設立された。 新オフィスには歯科用ユニットや歯科用X線CT装置、CAD/CAMシス世界的な歯科医療機器メーカー、東京オフィスを開設Planmeca Japan株式会社歯科生涯研修の意義と展望をおおいに語ったHenry H. Takei氏。医を制定した経緯を語った。続いて、本事業の修了者である伊藤友里子氏(明海大学病院)、玉置佳嵩氏(神奈川県勤務)が症例発表をそれぞれ行った。 式典後半は、Henry H. Takei氏(米国・UCLA特任教授、明海大学客員教授)が「米国の生涯研修事業―その現状と未来―」と題した講演を展開。特に先端技術が駆使される現代の歯科医療においては、生涯研修が大きな意味を成すと述べた。また、歯科生涯教育講座は、すべての歯科大学、大学歯学部の責任であると熱弁をふるった。 さらに、患者の健康上の要請に対して倫理的かつ正直に対応し、専門職としてふさわしい歯科医師を育成するために、「歯科教育では、人間的な共感に基づく患者対応の基準を設定すべきである」との見解を述べ、歯科医療は日進月歩で進化を遂げているとしても、患者教育や患者管理のような基本的な技量は不変であることを強調し、講演を結んだ。 式典後の祝賀会では、演者、聴講者が一堂に会し、互いに交流を深めるなど、終始有意義な記念式典となった。創立20周年記念式典が盛大に挙行明海大学・朝日大学歯学部生涯研修部 9月12日(木)、新宿京王プラザホテル(東京都)において、2019年度 明海大学・朝日大学歯学部生涯研修部 創立20周年記念式典が盛大に執り行われた。 はじめに、河津 寛氏(東京都開業・明海大学歯学部生涯研修部長)が開式の辞を述べたのち、「歯科医師生涯研修事業」と題して渡辺隆史氏(福島県開業・明海大学生涯研修部副部長)が本生涯研修部の足跡を、上濱 正氏(茨城県開業・明海大学生涯研修部副部長)がわが国で最初の「歯科総合医」の認定

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