新聞クイント2020年1月(お試し版)
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2020年1月10日(金) 第289号3 今月のニュース政 治 今月のニュース社 会 2019年12月7日(土)、8日(日)の両日、ベルサール九段(東京都)において、第26回JIADS総会・学術大会(瀧野裕行理事長)が「インプラント治療の臨界点を探る」をメインテーマに開催され、歯科医師、歯科衛生士ら387名が参集し盛会となった。 1日目は午前に会員発表、午後には、メインテーマを冠したシンポジウム「インプラント治療の臨界点を探る~Dr. DH DTの視点から~」が行われた。大井 瞬氏(埼玉県勤務)、上野彰夫氏(大阪府開業)、飯田裕子氏(歯科衛生士・つかだ歯科医院)、村井結衣氏(歯科衛生士・タキノ歯科医院)、大塚正行氏(東京都開業)、筒井 佑氏(大阪府勤務)、高井康博氏(広島県開業)、川崎律子氏(歯科衛生士・長谷川歯科医院)、十河厚志氏(歯科技工士・株式会社デジタルデンタルオペレーション代表取締役社長)、瀧野裕行氏(京都府開業)らが登壇した。なかでも理事長を務める瀧野氏は、主に隣在歯と調和した審美インプラント症例を提示。その審美的な症例の数々に、会場からは驚きの声が上がった。 2日目は、Dr. Joseph Kan(米国・ロマリンダ大学)による特別講演「前歯部インプラント審美について:矯正、ペリオ、補綴の連携」が行われた。術後3年までの経過は良好であったが、途中で患者の来院が途絶え、次に来院した際には唇側骨がほぼ吸収した前歯部インプラントの症例を提示。その後、自家骨移植などを行い、良好な結果を得た術後口腔内写真を示した。 また、別会場で行われた歯科衛生士セッションも盛況で、企業展示ブースも賑わいを見せた。第26回総会・学術大会、387名が参集し盛会となるJIADS当日はドイツ本社より代表取締役社長も来日した。 今月のニュース企 業好なポートアイランド(兵庫県神戸市)へ移転し、新社屋を完成させた。 セレモニーには、同社の製品を取り扱う各メーカー、ディーラーの担当者や、日頃から同社の製品を使用している歯科医療従事者、さらにはドイツ本社からも社員が駆けつけ、約70名が出席した。 当日は式典・テープカットや記念撮影が行われたほか、新社屋の内部が一般公開された。特に、ドイツなどのヨーロッパ基準で設計されたトリートメントルームのショールームは、その機能性や利便性に多くの注目が集まった。今後は、インフェクションコントロール(院内感染対策)に関するセミナーなども予定しているということで、実践的に学ぶことができる環境となっていた。 2019年11月15日(金)、ポートアイランド(兵庫県)において、デュールデンタルジャパン株式会社(ハウル・ウヴェディーター代表取締役社長)の新社屋オープニングセレモニーが盛大に開催された。同社は、ドイツを拠点として世界各国に支店・営業所を展開する歯科医療機器メーカー「デュールデンタル」の日本法人として2014年に設立された企業である。これまでは兵庫県西宮市に社屋を置いていたが、事業拡大と利便性向上を目指し、このたび国内外のアクセスが良新社屋オープニングセレモニーを盛大に開催デュールデンタルジャパン㈱国会議員の質問に答える西田 亙氏。か~」をテーマとする、力の入った講演が展開された。西田氏は、残存歯数と入院医療費・日数の関係性や、歯周病と全身疾患の関連など、国内外の文献を供覧しながら歯科医療が全身の健康に貢献することを強調した。 特に、妊婦の歯周病菌によって早産に至ったケースでは、早産で生まれた子どもを支援するためには膨大な社会的資源(リソース)が必要になるため、生涯にわたって歯周病をコントロールしていくための定期的なメインテナンスが重要と訴えた。 また、自身の専門である糖尿病と歯周病の関係につながりについてふれながら、糖尿病の重症化予防とその合併症である糖尿病性腎症による透析から守るために、定期的な歯周病管理の必要性について解説した。 最後に、夫婦の二人に一人は認知症を発症する時代が到来することに言及。歯周病の原因菌であるP.g菌がアルツハイマー型認知症に関連している可能性を示す研究論文を示し、アルツハイマー型認知症の予防に口腔ケアが重要であることをアピールした。 講師に糖尿病内科医の西田亙氏を招聘国民皆歯科健診を実現する会 2019年12月10日(火)、衆議院第一議員会館(東京都)において、国民皆歯科健診を実現する会(会長:古屋圭司衆議院議員、事務局長:山田 宏参議院議員)による第1回勉強会が開催された。本会は、健やかな人生100年時代を実現するために予防医療の観点から「国民皆歯科健診」を実現するための議員勉強会として発足した。 会場では、講師の西田 亙氏(医師、にしだわたる糖尿病内科院長)による「糖尿病専門医から見た歯科医療の意義~なぜ生涯を通じた歯科健診が必要なのJIADS会員の集合写真。盛会となったシンポジウム会場。 今月のニュース学 会故・大田洋二郎氏が名誉会員に選出される日本がん口腔支持療法学会 2019年11月30日(土)、12月1日(日)の両日、国立がん研究センター(東京都)において、日本がん口腔支持療法学会第5回学術大会(上野尚雄、冨塚 健、小西哲仁大会長、曽我賢彦理事長)が「がん口腔支持医療で大切なこと」をメインテーマに、263名が参集した。今回の学術大会は、国立がん研究センター中央病院、国立がん研究センター東病院、がん研究会有明病院の合同開催となった。 2日間にわたり、一般演題口演発表、ランチョンセミナー、ポスター発表、シンポジウムなどが行われた。それぞれのシンポジウムでは、がん治療における抗がん剤ならびに放射線治療にともなうさまざまな口腔トラブルに対する新規治療法の開発、がんの早期発見のための唾液検査の可能性、薬剤関連顎骨壊死(MRONJ)に関する基礎・臨床研究など、がん口腔支持療法に関する最新知見が披露された。 また、がん治療におけるさまざまな口腔関連の有害事象に対する支援について、多数のエビデンスとともに患者さんに寄り添いながら適切な支援を行うための多職種連携のあり方などが示された。 なお、2日目に開催された年次総会において、がん口腔支持療法やがん医科歯科連携の普及・基盤づくりに尽力された故・大田洋二郎氏(元県立静岡がんセンター歯科口腔外科部長)を同学会名誉会員とすることが承認された。 次回の第6回学術大会は、きたる2020年12月5日(土)、6日(日)の両日、横浜において、光永幸代大会長(神奈川県立がんセンター歯科口腔外科)のもと開催予定。クインテッセンス出版 2020年の雑誌は年・・・・間購読がおすすめ!!年間購読のお申し込み・お問い合わせは、オンラインショップ「歯学書.com」または03-5842-2272(営業課)、お出入りの歯科材料店、書店へご注文ください日本欠損主体の時代から“口腔を生涯守る時代”の歯科臨床総合誌歯科医師と歯科技工士がともに読む補綴専門誌見える。つかめる。明日の臨床が楽しくなる!歯科衛生士のためのビジュアルマガジンインプラントを臨床に生かすための専門誌患者さんと歯科医院の笑顔をつなぐ歯科情報誌

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