新聞クイント2020年6月(お試し版)
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2020年6月10日(水) 第294号3今月のニュース社 会今月のニュース社 会オンライン診療についての事務連絡を発出厚生労働省 これにより、新型コロナウイルス感染症の拡大を受けた限定的な措置として、電話やスマートフォンなどの情報通信機器を用いたオンライン診療が初診から認められるかたちとなった。本事務連絡では、電話などで患者に診療を求められた場合、歯科医師が「医学的に可能であると判断した範囲」において、診断や処方ができるとしている。 ついては、オンライン診療を実施する医療機関の一覧を作成し、厚生労働省のホームページなどで公表する方針とのこと。 4月24日(金)、厚生労働省医政局歯科保健課は、歯科診療における新型コロナウイルス感染症の拡大にともなう電話や情報通信機器を用いた診療等の時限的・特例的な取扱いについて、各都道府県、各保健所設置市、各特別区衛生主管部局ならびに日本歯科医師会宛てに事務連絡を発出した。歯科通訳(同時・逐次)年間10,000件以上の通訳実績を誇ります。03-3508-1215tsuyaku@convention.co.jphttps://www.convention.co.jp/「歯科医院でPCR検査は受けられない」と注意喚起日本歯科医師会今月のニュース社 会働省により開催された「PCR検査にかかわる人材に関する懇親会」の中で、PCR検査への協力に合意したことをふまえ、本件についての日歯の方針と見解を示したもの。 「決してすべての歯科医師に対して、協力を強制的に求めるものではない」としたうえで、歯科医師によるPCR検査は本来の歯科医業の範疇を超えており、その違法性を阻却する要件として、「感染が拡大し、歯科医師による検体検査を認めなければ医療提供が困難になるという状況であること」と「安 4月27日(月)、日本歯科医師会(以下、日歯、堀 憲郎会長)の新型コロナウイルス感染症対策本部は、歯科医師による新型コロナウイルス感染症に関するPCR検査のための鼻咽頭拭い液の採取の実施について、都道府県歯科医師会宛てに事務連絡を発出した。 本事務連絡は、さる26日に厚生労全性を担保したうえで検体採取が実施されるために、実施者が必要な教育・研修を受けていること」が定められているとし、研修の内容や実施体制については厚生労働省で検討中であると報告した。 本件における日歯の基本的な考え方については、以下にその一部を抜粋する(原文ママ)。・多くの医師や看護師が軽症者の治療や管理等に専従できるようサポートするもので、重症者に対する医療体制を守ることにつながるものと考える。・PCR検査体制の増強にあたり、歯科医師の参画がどうしても必要な状況であれば、日本医師会の了解および地域医師会の要請の下に協力する。・研修は厚生労働省が主体となり、学会等の協力の下に教材製作および実施体制を整備する。日本歯科医師会もEラーニング研修実施等の協力に当たる。手技の実習等は、現場での対応も想定される。 なお、PCR検査についての最新情報は厚生労働省のホームページに掲載されている「Q&A」を参照されたい。歯科医師によるPCR検査について見解を示す日本歯科医師会知った国民から「歯科医院でPCR検査を受けられるのか?」といった問い合わせがあると説明。あらためて、歯科医院でPCR検査は受けられないという正しい理解を求めた。これまでどおり、感染症患者との接触歴があり37.5℃以上の発熱や呼吸器症状などの症状がある場合、来院前に各都道府県の「帰国者・接触者相談センター」へ相談するよう促している。 なお、日歯は歯科医師によるPCR検査協力について、「地域の事情で異なるが、病院歯科・口腔外科の歯科医師や、歯科麻酔医等がまずは対象となるのではないか。それ以外の、歯科医師会会員の協力は、地域における医師会と歯科医師会、地域行政等との連携に基づく対応となる」との見解を示している。 4月30日(木)、日本歯科医師会(以下、日歯、堀 憲郎会長)は、国民向けホームページのトップに「ご注意ください 歯科医院でPCR検査は受けられません!」という文言を掲載し、歯科医師が行える検体採取の場所は「地域医師会などが運営するPCR検査センターに限定」されることを強調した。 このような注意喚起を行うに至った経緯については、厚生労働省が歯科医師によるPCR検査の検体採取を認める旨を発表したことを受けて、報道を今月のニュース学 会による本Webセミナーに関する趣旨説明の後、第17回学術大会の大会長の和田氏(九州大学教授)、JAMD前会長の辻本恭久氏(日本大学松戸教授)、JAMD理事の澤田則宏氏(東京都開業)がそれぞれ挨拶を行った。その後、三橋氏による「Microscopeを用いた感染予防対策への取り組み」と題した講演が行われた。 三橋氏は新型コロナウイルスに関連し、ウイルスの主な感染経路には接触感染、空気感染、飛沫感染などがあり、歯科診療は感染リスクが高いことを示した。そのような中でも、ラバーダム防湿を行うことで飛沫感染リスクを下げられることを伝えた。 また氏は、JAMD会員である内田宜孝氏(神奈川県開業)がマイクロスコープの対物レンズにビニールをつけて飛沫感染を防ぐ方法を見て感動したことを紹介し、一般的に自宅で散髪する際に使用するヘアドレッサーやポリ袋などを用い、試行錯誤をしながらマイクロスコープにドレープをかけて飛沫感染を防ぐ工夫について、その一部始終を詳しく解説した。2020年第1回JAMD Webセミナー開催日本顕微鏡歯科学会 4月25日(土)、日本顕微鏡歯科学会(三橋 純会長、以下JAMD)が「2020年第1回JAMD Webセミナー」と題し、YouTubeにて講演動画を公開した。本学会は、本年4月24日(金)から26日(日)、福岡県において第17回学術大会(和田尚久大会長)を開催予定であったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響により2021年へと開催が延期された。そこで、JAMDの新たな試みとしてWebセミナーを開催する運びとなった。 まず、会長の三橋氏(東京都開業)Webセミナーを行う三橋 純氏。国民向けホームページにて「PCR検査は受けられません!」と注意喚起。保険医療機関実施するサービス受診歴の有無に関係なく「歯管または特疾管」を算定していた患者に対して電話等 再診料53点/44点管理料55点処方料42点or 処方箋料68点(急性疾患等の投薬も可)電話等診療を受けられる医療機関の情報を厚労省HP等で公表電話等 初診料185点処方料42点or 処方箋料68点(急性疾患等の投薬も可)健康相談受診勧奨診療は不要と判断した場合対面診療が必要と判断した場合診療報酬上の対象外診療報酬上の対象自院又は他院における対面診療(応招義務違反にはならない)歯科医師が電話等を用いた診療が可能と判断した場合患者新型コロナ感染症拡大で、医療機関の受診が困難になり、電話等で診療の求め※患者が電話等による服薬指導等を希望する場合、備考欄に「0410対応」と記載※患者の基礎疾患を把握できていない場合は、「その旨」を記載※口腔内の状況や基礎疾患の情報が把握できていない場合の処方日数は7日間を上限歯科におけるオンライン診療の流れ(日歯資料より編集部作成)。

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