ORAL Information 2019
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QUINT ORAL INFORMATIONクイント・オーラル・インフォメーション10口腔の変化を見極めながら適したブラシヘッドを選択する青木:患者さんの口腔内は、年齢や生活により変化し、プラークの質も変わっていくものです。口腔内の変化にあわせて、清掃用具も選択していかなければならないと考えています。そのようなとき、ソニッケアーのブラシヘッドは豊富なラインナップで、とても重宝しています。「どうすれば、この口腔内のプラークを効率的に落とせるだろうか」ということを考え、ブラシヘッドを選択しています。たとえば、敏感な歯や歯肉に推奨されているセンシティブは、私の場合歯列不正のある方にもおすすめしています。ラインナップのなかでもっとも軟らかい毛が歯列にフィットしやすいのです。徳高:私も、口腔環境や治療段階にあわせてブラシヘッドを選択していますね。歯肉が弱い方、そして、初めて電動歯ブラシをお使いの方は振動をくすぐったく感じる場合が多いため、刺激の少ないセンシティブをすすめ、一番低い弱モードからはじめていただきます。青木:軟らかい毛ですが、プラークはしっかり落ちますよね。ミュータンス菌レベルが高くなり、ハードなプラークが付くようになってしまったら、よりコシがあり、毛先がしっかりとしているホワイトプラスに替えるなど、口腔内の状況にあわせて変えています。徳高:ホワイトプラスは、若い女性や「白さを保ちたい」という方には積極的にすすめていますね。また、矯正治療中の方には舌側・口蓋側はセンシティブやホワイトプラスで、唇側・頬側はインターケアで、というように矯正装置のケアの難しさにあわせて2種類を使い分けてもらうよう指導することもあります。青木:インターケアは歯間磨きに推奨されていますが、バラバラに植毛されているため、ブラッシングスキルがない方でも歯面に当たりやすく、重宝しています。メーカーの推奨例を参考にしつつ、やはり指導する立場である歯科衛生士がブラシの特徴をしっかり理解しておくことが大切ですね。安生:ブラシの選択はもちろん、使用方法についても個別のアプローチが必要になりますよね。電動歯ブラシ単体でよいのか、ワンタフトブラシやフロスを併用すべきか、ライフステージにあわせて見極めていくべきです。徳高:手用歯ブラシ同様、電動歯ブラシも正しく使用できなければ効果は発揮できませんからね。当院では15分間のブラッシング指導の時間をとっています。青木:なかには、「電動歯ブラシ=楽できる万能ツール」という考えをお持ちの患者さんもいらっしゃいます。テクニックはもちろんですが、患者さん自身をしっかりみて、いつ手用から電動に切り替えるか、コーディネートするのが歯科衛生士の役目だと思います。定期的なフォローを欠かさない安生:それから、ブラシヘッドの交換時期も見極めなければいけませんよね。徳高:当院では来院ごとにブラシヘッドを持ってきてもらい、拡大鏡を用いて新品のものと見比べています。肉眼ではきれいに見えても、実際は毛先に広がりがあったり、やせ細っていることもあります。その場合、患者さん個々のブラシ圧や歯面への当て方にも原因があるため、チェアサイドでOHIを行います。また、交換時期はメインテナンスまでの間にご自身で換えられることもあるため、必ず交換した日を伺い、サブカルテに記録しています。徳高 奏Kanade TOKUTAKAなかい歯科医院・歯科衛生士青木 薫Kaoru AOKI医療法人社団仁慈会テクノポートデンタルクリニック非常勤・歯科衛生士安生朝子Asako ANJO藤橋歯科医院・歯科衛生士ソニッケアーのブラシヘッドは豊富なラインナップが特徴であると同時に、その選択に悩む歯科衛生士が多いのも事実。今回は、どのような視点でブラシを選択し、その後フォローしているのか、ソニッケアーを臨床に取り入れている3名の歯科衛生士から現場での生の声を聞かせていただいた。From Dental Hygienists歯科衛生士がコーディネート!患者さんごとに適したブラシヘッドの選択&フォローのヒント

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