ORAL Information 2019
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QUINT ORAL INFORMATIONクイント・オーラル・インフォメーションP R7理解すれば人は意識する。だからメッセージを発信し続けよう!! 脳内微小出血は、高齢者に多く認められ、ある疾患の合併症として脳血管疾患が存在することがあります。また、高血圧は脳血管疾患の主要なリスクファクターです。そのため、脳内微小出血や脳血管疾患と診断されたことのない高齢者においても、コラーゲン結合能を保有するう蝕原性細菌を口腔内からできるだけ少なくしておくための口腔健康管理はきわめて重要であると考えられます。たとえば、脳血管疾患の病歴がある患者さんにだけに話すのではなく、「医療機関での往診履歴がある」「血圧が高い」などに関心が高い高齢者には、予防的アプローチとしてこれらの情報を伝えることをオススメします。近年、高齢者の健康意識は高まり続けています。最先端の予防歯科知識を補い、患者さんの健康意識をアップデートしていきましょう。1本の歯を守る。健康寿命の延伸のために。さあ、う蝕を語ろう。参考文献 1. 宮谷史太郎,仲野和彦,渡邉 功.コラーゲン結合能を有するう蝕原性細菌と脳血管疾患・認知症が関連!?その新たな知見をイラストとともに解説.the Quintessence 2019;38(2):149-158.患者さんの健康のために口腔健康管理の意識が高まる情報を発信しましょう。あ!!伝えないと!!最近、血圧が高くてねぇ…。実はですね…。 ○○さんの場合    は……。えっ!!むし歯と脳出血は関係あるの!?仲野和彦 なかの・かずひこ1996年、大阪大学歯学部卒業。2002年、大阪大学博士(歯学)。2011年、大阪大学歯学部准教授。2014年、大阪大学大学院歯学研究科小児歯科学教室教授。大阪大学大学院歯学研究科副研究科長、日本小児歯科学会常務理事、学術委員長も務める。野村良太 のむら・りょうた2002年、大阪大学歯学部卒業。2006年、大阪大学博士(歯学)。2011年、大阪大学歯学部附属病院講師。2015年、大阪大学大学院歯学研究科小児歯科学教室准教授。日本小児歯科学会代議員も務める。

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