デンタルアドクロニクル 2016
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44 特別座談会康本● 患者向けの説明や広報活動の話が続きますが、普遍性のある患者向けの資料や広報活動が必要ですね。医科の方では、薬剤メーカーが「禁煙外来検索」と、テレビコマーシャルをして大きな話題を呼びました。外来で受診すると、そこで疾患が診断されて薬が出て、自社の製品が売れる。そのような仕掛けが歯科でもあるべきなのです。しかし、現実として歯科は結果的に世に出てくるのが、「タービンを変えていない歯科医院はどうなのか」とか「ユニットの水は清潔なのか」という、私たちが喜ばしくない新聞報道という形になります。プラスの面での報道がほしいですね。ここが医科と歯科の大きな違いと考えます。もう少し歯ブラシを超えた世界でスポンサードをとってもらいたいという個人的な要望があります。茂久田● たとえばMOKUDAが、患者さんの健康向上に寄与する製品プラスαの情報を盛り込んだ簡単なパンフレットを歯科医院に配って、それを待合室に置いていただくという方法は考えられますね。あるいは、歯科に関する有名行事、「歯と口の健康週間」「入れ歯の日」「いい歯の日」等に、啓発パンフレットを配布したりするのはいかがでしょうか。康本● すばらしいと思います。予防関係の啓発の案内がいいと思いますね。また、これにあわせて歯間ブラシの使い方なども啓発したらどうでしょうか? インタープロックスは白いプラークと赤い出血とが一瞬で見つけられて、実に高い機能と治癒能力を備えています。啓発活動は当の歯科医師個人がやっても理解してくれない方もいるので、第三者である企業さんが率先して動いていただくとうれしいですね。しかし、それでも全国民の疾病を防ぐことはできません。そのときこそ、「このような啓発を行う素晴らしい企業の製品を使って、よりよい診療をしている医院に行きましょう」というキャンペーンを張るべきなのです。 また、小中学校、高等学校に健康や予防啓発を積極的に行えば、児童・生徒のリテラシーが上がります。その結果、メインテナンスや治療に患者が訪れるのですから、短期的には収益は難しいですが、長い目で見ればWIN-WINの関係が構築できるといえます。もちろん治療に来た児童・生徒にはMOKUDAさんの製品が使われることになります。一見遠回りかもしれませんが、重要ですね。荒井● MOKUDAさんのカタログのようにストーリー性のあるおしゃれな啓発パンフレットなら、いまの若者の心を掴めると思います。茂久田● 患者さんから先生に「この治療法でお願いします」と逆指名をいただけるような、わかりやすいパンフレットづくりに力を注いでまいります。臼歯部に入れても折れない!!患者さんにも一目でわかる白黒ブラシ。予防啓発はメーカー主導で6

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