デンタルアドクロニクル 2018
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Prof. Matthias Kernドイツ・キール大学「MI化が進むなかでの補綴治療の現在:接着修復、クラウンブリッジ」2017年に発刊されたProf. Kernの著書『RBFDPs:Resin-Bonded Fixed Dental Prostheses』(英語版、クインテッセンス出版)。 Bホール13:00~17:00Matthias Kern, Prof. Dr. med. dent. habil., FADM 1985年、フライブルク大学歯学部卒業。1985~1991年、同大学助教。1987年、ドイツ歯学博士号(Dr. med. dent)取得。1991~1993年、米国・メリーランド大学バルチモア校招聘研究准教授(German Society of Researchより研究費支給)。 1995年、ドイツ歯学博士号(Dr. med. dent. habil)取得、フライブルク大学歯学部補綴学教室Vice Chairman。1997年、キール大学歯学部補綴学講座Chairman兼教授就任。2011年、Greater New York Academy of Prosthodontics(GNYAP)より、Schweitzer Research Award受賞。2012~2016年、German Society for Prosthetic Dentistry and Biomaterials(DGPro)会長。現在、10以上の査読科学誌の編集委員を務め、これまでに300以上の科学論文を執筆している。2017年、『RBFDPs─Resin Bonded Fixed Dental Prostheses:minimally invasive-esthetic-reliable』をクインテッセンス出版(ドイツ、英語版)より出版した。北原信也(座長)Matthias KernSillas DuarteFederico Ferraris 大谷一紀大河雅之大谷一紀紹介者東京都開業Prof. Kernとは? Prof. Kernは、接着歯学や補綴学分野において世界的に高名な歯科医師である。とくに、現在隆盛を誇るジルコニアセラミックスの接着については、その黎明期から研究を続けられている。また、新旧のオールセラミック材料をそのフレーム材料に使用した接着ブリッジ研究の世界的第一人者でもあり、これらいくつかの研究論文は、近年の斯界でのトップランクの被引用数を誇る。 そして昨年、接着ブリッジの研究・臨床の集大成ともいえる書籍『RBFDPs:Resin-Bonded Fixed Dental Prostheses』をドイツ語、英語版で上梓された。 接着および接着ブリッジといって、世界的にまず名前が挙がる1人がProf. Kernである。接着ブリッジに対するイメージが変わる! さて、一般的に接着ブリッジというと「外れやすい」「審美性に劣る」等、ネガティブなイメージがつきまとうのではないだろうか? しかし、オールセラミック材料や接着技術、またそのコンセプトが飛躍的に進化した現在においては然に非ず。適応症さえかなえば、審美性とMIまた患者のQOLを高いレベルで満たす治療法であることを、私もProf. Kernの著作をとおして、また自身の臨床で実感している。 今回のProf. Kernの講演では、そんな接着ブリッジの最先端が、サイエンスと臨床の双方の視点で語られることと思う。とくに後者では、臨床ステップの細かなテクニックが明らかにされることに期待し、私も大いに学びたいと考えている。(日)10/7141

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