デンタルアドクロニクル 2018
26/164

特別座談会24宮崎(司会)●本日は、歯科界の第一線でご活躍されている先生方にお集まりいただきました。 第1部では、先生方に現在のキャリアを築かれた源やこれまでの勉強法、教育について議論していただき、若手歯科医師の自信形成を後押しできるような座談会にしましょう。 さて、土屋先生は今回のメンバーのなかで唯一、大学卒業後すぐに勤務医として就職されていますが、現在の診療スタイルをどのように作り上げられたのでしょうか?土屋●卒後すぐに寺西邦彦先生を中心に行われていた勉強会に入れていただいたのがスタートです。そこで私のこれまでの歯科医師人生に重要な光をくださった、数人のすばらしい歯科医師と出会いました。 ある時、寺西先生からUSC・南カリフォルニア大学で教鞭をとられていたレイモンド・キム先生を紹介いただきました。キム先生には“USCスタイル”ともいうべき歯科臨床を教えていただいたのですが、それは1970年代から14枚法のデンタルエックス線写真を撮られて歯周病のコントロールをされていたり、支台歯形成やプロビジョナルレストレーションが目を見張るほど美しかったりと、とにかく当時の私の臨床とはまったく異なる衝撃的なものでした。そしてその時に、山﨑長郎先生、内藤正裕先生、本多正明先生がおられて、私はその山﨑先生、本多先生が後につくられたキム先生が名付け親の勉強会・SJCD(日本臨床歯科医学会)に所属して指導を受けてきました。宮崎●メンターになる恩師と出会い、そしてその指導を受けてキャリアアップされてきたということですね。天川●私にも2人のメンターがいます。1人は、私が鶴見大学大学院在籍時に主任教授だった福島俊士名誉教授です。もう1人は、隣にいるので言いづらいのですが、勤務医時代の院長である土屋賢司先生です。 福島先生は、大学教授なのに全然偉ぶらない、非常に謙虚かつ真面目な方で、まず人間として尊敬できる本当にすばらしい人格者でした。また、研究者である一方、臨床も大好きで、いつも診療室にいらっしゃる方でした。歯科医師のスタート地点で福島先生に出会い、その仕事ぶりを見て「歯科医師というのは生涯勉強しながら診療をしていくことがあたりまえなんだ」と思えたことは、親ガモから子ガモへの“刷り込み”のようで、非常に幸運なこと日本大学歯学部保存学教室修復学講座教授宮崎 真至土屋歯科クリニック&WORKS東京都千代田区開業土屋 賢司【PROFILE】1987年日本大学歯学部卒業1991日本大学大学院修了、博士(歯学)日本大学助手(歯学部保存学教室修復学講座)1994米国インディアナ州立大学歯学部留学(~1996年)2003日本大学講師(歯学部保存学教室修復学講座)2005日本大学教授(歯学部保存学教室修復学講座)2014日本大学歯学部付属歯科病院 病院長【PROFILE】1984年日本大学歯学部卒業1989土屋歯科クリニック開業2003土屋歯科クリニック&WORKS、オーラルケア・エステティック・インプラントセンター開院【所属学会・勉強会など】日本顎咬合学会指導医/日本口腔インプラント学会/日本歯科審美学会/日本補綴歯科学会/日本歯周病学会/Nobel Biocare Replace Select(インプラント公認インストラクター)/OJ常任理事/東京SJCD顧問/SJCDインターナショナル専務理事若いDr.が自信を高めるには?第1部自信とキャリアとを早く身につけるには

元のページ  ../index.html#26

このブックを見る