デンタルアドクロニクル 2019
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61CROSS TALK Part 1ジネスモデルとしては、定期的なメインテナンスを中心とした家庭医が挙げられると思います。また、もうひとつは矯正治療ですね。歯並びに関しては遺伝なので、いくらオーラルケアが定着しても関係ない。ですから矯正治療だけは今後も永遠になくならないと思います。平井 矯正治療は何歳ぐらいから始めるのが良いのですか?山﨑 本格的な矯正治療としては13歳ぐらいからですね。平井 それはどういう基準で13歳なのですか?山﨑 すべての永久歯が萌出してきた段階でスタートするからです。その前ですと、さまざまな咬合誘導をしていきます。咬合誘導を行って、それでも歯並びが悪ければ矯正治療を行う。ですから、小児歯科の咬合の噛み合わせの誘導と永久歯に対する矯正治療は、リンクしているけれどもカテゴリーとしては違うと思っています。 平井さんの子どもさんは、母親似ならば上顎が強くて下顎が弱くなるのではないかなと想像できますね。平井 そうなると、早めに咬合誘導をしたほうが……。山﨑 そうすると良いと思いますよ。でも、両親のどちらの因子をもつかは分からない。平井 確かにそうですね。それは何歳ぐらいで分かるものなのでしょうか?山﨑 乳歯列がある程度完成したら、この子はどうなるのかというのが分かりますね。平井 2歳半くらいということですね。分かりました。ありがとうございます。社会的に影響のある人は歯や歯並びを意識して欲しい山﨑 歯並びは、その後にもさまざまなことにかかわってきます。歯並びが悪いと虫歯にもなりやすくなるし、その治療のために歯質を削ったり、神経を取る必要がでてきたり。そうして悪いスパイラルに入っていってしまうので、やはりきれいな歯並びが良いと思いますよね。 あとは、人前に出るような人や、社会的に影響力がある人は、少なくとも歯や歯並びはきれいでいて欲しいです。自分が人に見られる立場だということを意識して欲しいですね。平井 審美歯科という言葉も一般的になってきていますものね。私も自分のホワイトニングの白さのレベルをどこにするのかは気をつけています。個人的な好みですが、あまり真っ白にはし過ぎないようにナチュラルな白さを目指していますね。山﨑 やはり「白」はキーワードですよね。若々しく見えますから。だから審美歯科は絶対に廃れないと思っています。平井 むしろ伸びていきそうですよね。山﨑 そうです。求めるクオリティが高くなることで、「これでやり直すの?」というような再治療の患者さんも出てくる。日本のようにある程度衣食住が充実していると、あとは人と差別化したいじゃないですか。そうなるとやはり審美という面に関心が高まる。だから、これまで以上に審美面に配慮された材料を使って治療をしようということですね(笑)。平井 そうすると、有川社長は次の40年に向けてご尽力されなければならないですね(笑)。有川 そうですね、頑張ります(笑)。 本日はありがとうございました。

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