デンタルアドクロニクル 2019
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アライン•テクノロジー社の挑戦  巻頭特集283正治療を受ける患者さまの大部分が成人でした。⑤の矯正装置が目立たないという利点が仕事をしている成人の患者さまに評価されたと考えています。 しかし、徐々に未成年の患者さまが増え、今ではマウスピース矯正治療を受ける過半数が未成年者です。矯正治療希望患者の増加への対応――未成年者を中心にマウスピース矯正治療を受ける患者数が増加していると思うのですが、どのようにご対応されているのでしょう?賀久:当院で前年同月比の第一期矯正治療を受ける患者数を比較した場合、患者数が28%増加しています(図1)。マウスピース型歯列矯正装置にはシリコン印象採得や試適が不要であり、さらに来院頻度が少なくて済むなど、1患者あたりの診療時間が既存の矯正治療装置よりも少なくて済むという優れた点があります。 また、昨年導入したiTeroエレメント口腔内スキャナー(図2)も効率的な医院運営に貢献しています。マウスピース矯正治療を受けたいという患者さまが増加しており、どのように多くの患者さまに矯正治療を行うかを考えていました。当院ではiTeroエレメントはマウスピース矯正治療の希望患者さまの増加に対応する有効な手段です。特に、iTeroエレメント独自の、アウトカム・シミュレーター(図3)を当院では活用しています。5分程度のスキャンで治療前後のイメージが制作でき、患者さまに歯並びが矯正治療後にどうなるのかを視覚的にご提示できます。治療に進む前に患者さまと一緒にイメージの確認ができるため、コミュニケーションが非常に円滑になり図2 iTeroエレメント。図3 アウトカム・シミュレーターを使用すると現在の歯列と、矯正治療後のイメージ画像による最終位置を並べて表示できる。図1 患者数推移を示したグラフ。140%120%100%80%60%40%20%0%2017年7〜8月100%2018年7〜8月128%患者数推移

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