デンタルアドクロニクル 2020
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9人生100年時代に“歯科”ができること2020  巻頭特集1 とくに近年、口腔機能が注目されるようになってきました。小児の口腔機能発達不全と高齢者の機能低下です。GPが口腔機能に介入していくことはハードルが高いかもしれませんが、簡単なアドバイスをするだけでも意味があると思います。 また、自分にできないことは専門医に任せることもあるでしょう。ここで大切なことは、GPも専門医も互いのことを十分に理解しているということでしょう。もっと言えば、「人生100年時代の歯科医療」という大きな枠組みのなかで、自分の立ち位置をそれぞれの歯科医療従事者がわきまえていることが大切であると思います。1人の患者さんの一生にかかわる歯科医療従事者は1人ではありません。それでも、“大きな方向性はぶれない”ことが求められるのではないでしょうか?“人生100年時代の予防、メインテナンス” 歯科医師だけではこの“人生100年時代の歯科医療”は成しえるものではなく、歯科衛生士や歯科助手など、歯科医院が一丸となって取り組まなければならないということになります。 そして先般、私のこのような考えをもとに、多くの分野の先生方の意見を1冊にまとめた「スタッフにも読ませたい! 人生100年時代の予防・メインテナンス」が、「ザ・クインテッセンス」の別冊として今年1月に発売されました。患者さんの各ライフステージ(マタニティ期~高齢期)ごとに、何に着目すべきか、どのような治療を行われているかがわかりやすく提示されています。ぜひ、ご覧ください。(談)図2 2020年1月に発売された「別冊ザ・クインテッセンス スタッフにも読ませたい! 人生100年時代の予防・メインテナンス」。図1 筆者の医院の診察券「お口の健康手帳」。

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