デンタルアドクロニクル 2020
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132これからの矯正の話をしようパッシブセルフライゲーションブラケット、ハイテクアーチワイヤーを用い、緩い力で歯周組織を損わない矯正歯科治療の手順をふんでいくデイモンシステム(左)と、包括的なソフトウェアによるデジタルデザインと患者個々にデザインされた矯正装置により、歯列矯正を行っていくインシグニアシステム(右、いずれもOrmco)。インシグニアシステムは矯正歯科治療システムとして、本邦にて薬事承認されている(承認番号:30100BZX00168000)。デイモンシステムとの衝撃の出会い星野 私が一番初めにデイモンシステム(Ormco)を知ったのは、アメリカの大学院を卒業する時期でしたね。ワイヤーを入れてシャッターを閉めるというブラケットはかなりインパクトがあった。それで知人を頼り、開発者であるDamon先生のオフィスまで行ったんです。すると治療の経過もすごく良くて驚きました。このシステムはうまくいくんだと、矯正歯科治療の神髄を見た気がしました。それから臨床に取り入れはじめ、その後もDamon先生の元に何度も通って教えを請い、うまく行かなかった部分を改善してきました。デイモンシステムのブラケットもそうですよね。8世代にわたりリリースされているんですが、企業がひとつのブラケットにこだわって、これだけ長い間改良を重ねていくことはなかなかない。そうした企業姿勢も、私はリスペクトしています。高 私はデイモンシステムの第三星野亨高大松対 談デジタル化が進み、機器や科学の進歩にともなって、治療を行う歯科医師も知識やパラダイム(思考体系)をつねにアップデートしていく必要がある現在の矯正歯科治療。その現在とこれからについて、星野 亨氏と高 大松氏(ともに東京都開業)に自らの臨床を交えて語っていただきました。produced by

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