デンタルアドクロニクル 2020
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特別座談会社、図15)を開発しました。音波振幅は超音波よりも動く範囲が広く、パワフルに根管内を洗浄します。行田●これは何に付けるんですか?茂久田●ユニットのエアスケーラーに取り付けます。大体のメーカーに対応しています。行田●汎用性が高いですね。茂久田●私どもは、MI(minimal intervention)のエンドを提唱しています。1本のファイルで形成し、同じ形のペーパーポイントで洗浄後乾燥して、同じ形のガッタパーチャにシーラーをつけて、なるべく元の根管を大きく拡大しない。なによりも、洗って無菌化することに、このチップを活用していただければと考えています。鮮やかな ピンクで歯肉も ジルコニアに 再現「 MiYO 」茂久田●今後マルチタイプのやわらかいZRが普及すると思われます。それに対応して、リキッド状のポーセレンで、最終的にどんな色になるのかが最初から見えて、ZRそのものの高い表面強度を保ちながら、キャラクタライズできる、ワンベークでカンタンな 「MiYO」(Jensen Dental社、図16)を準備しています。近々認可が下りる予定です。伴●従来は、ある程度削ってポーセレンを盛っていたものが、この製品は薄いのが特長で、ピンクが非常に鮮やかです。茂久田●表面性状や厚みも変わらずに、そのまま使用できます。伴●ヨーロッパはオーバーデンチャーが多いので、インプラントの上部構造のあと、歯肉まで1体で作りたい、色をつけたいというニーズが高い。向こうでは売れているんですよね。行田●インプラントでは、歯肉までは作れないということですね。茂久田●私たちのビジョンであり、ドクターからも引き続きご期待いただいている手作業部分の改善については、各社のマテリアルの進歩にあわせて、これからもすばやく対応させていただければと考えています。マテリアルメーカーさんは研磨器材の同時発売が間に合わないことが多く、そこは私どもがうまくコンビネーションを組んでフォローできたらと思っています。佐藤●締めの言葉として、私の大学歯科技工部からのコメントを紹介させていただきます。さんの製品は “ かゆいところに手が届く!” とのことで、スタッフは非常に気に入っています。先ほど須崎先生も同じことをおっしゃられていましたね。本当にピタッとくるというか「これほしいな」という材料や器材を提供してくれる会社だと、スタッフの皆が話しておりました。とくに補綴は研磨ですからね! 本日はありがとうございました。図16 リキッド状の ポーセレン 「MiYO」 の使用例。 (Jensen Dental社ホームページ https://jensendental.com/miyo/より)a:着色液のみで着色をした歯肉部。 b:「MiYO」で 着色した歯肉部。c:「MiYO」で 着色した部分の 断面。厚みは 0.1~0.2mm程度。図15 「エディ」 (ジッペラー社) による 根管洗浄。 (写真提供:千葉県開業 五味博之先生)0.1~0.2mmabc58

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