デンタルアドクロニクル 2020
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̶日本においてもデジタルデンティストリーは加速的な発展を遂げていますが、現状と展望についてお聞かせください。 口腔内スキャナーの進化によって、フルマウスの口腔内スキャンスピードは高速化しました。また、印象データをクラウドに上げてしまえば、後はすべて歯科技工所サイドでデータにアプローチして進めてもらえるので、歯科技工士との連携も簡素化しました。 データにしてしまえば、全国のどの歯科技工所に送るとしても、時間を気にする必要はありません。ですから、歯科技工所もなにも東京で高い家賃を払って運営するよりは、地方の家賃の安い地域で大規模にやったほうが、QOLは良いという可能性も考えられます。 デジタル化が浸透すれば今までのように歯科技工所が近くないとできないということは多くの部分でなくなり、いろいろな意味で拡張性は増えます。たとえば、今、三重県の歯科技工所と一緒に仕事をしていますが、私が自医院内で口腔内をスキャンをしたら、チームビューアーソフトウェアを使用し画面を共有します。私がスキャンを終えて「手を離すね」と言った時点で、歯科技工士が全部デザインをしてくれます。そうしますと、私たちは、すぐに自医院内のミリングマシンでミリングに入れるので、ものすごく楽です。 CADを自医院でやらなければいけないとか、CAD専門の歯科技工士を雇用しなければいけない、ということはもうありません。日本中のどこかにいるデジタル技工に長けた歯科技工士このスピードは本当に別次元です。トークルーム荒井昌海Vol.1Primescan79

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