デンタルアドクロニクル 2020
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図3 Primescanは、自社デジタルソリューションだけではなくオープンデータのやり取りでさまざまな運用が可能。の小さい患者さんの場合にはやや戸惑いましたが、Omnicamとスキャンプロトコルの違いを知り、楽になったことを知りました。拡張性に関しては、導入して半年ほどなので、何ができて何ができないというのはまだ十分には把握できていませんが、デンツプライシロナの豊富なデジタルソリューションが活用できると聞いております。また、精度の高いスキャンデータをSTLデータにできますので、他社とのコラボレーション時にも優位だろうと考えています。ただ欲を言えば、診断をする際にTRIOSのようなスマイルデザイン*1の機能があればより使い勝手が良いと感じています。*1 プロモジュールに搭載̶今後、導入を検討されている先生方にメッセージをお願いします。 実際にPrimescanで口腔内の印象がきれいに撮れる、それがミリングマシンで削って数分で完成する、それをほぼ調整せずに装着できるという工程を体験したら、もうアナログ印象には戻れません。ぜひ一度この感覚を体験してほしいという想いです。 また、別の切り口として、やっぱり時代の流れに取り残されたくないという想いはあります。私が歯科医師をやっていくなかで、デジタル化は避けては通れない課題であり、いつかは導入しなければいけない。それならば、歯科技工士が導入するこのタイミングはチャンスだと感じました。使い始めた現状では、コスト面では従来法とそれ程変わるわけではないようですが、使用頻度が増加するとシリコン印象材のコストに見合う運用が可能と考えますし、スタッフの業務の簡素化、患者さんの負担の軽減や早い治療提供などのメリットを考えると、コスト面以上のものを享受できると感じています。83

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