デンタルアドクロニクル 2021
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42クラレノリタケデンタル株式会社Part 2 2021年に向けて山口里志山﨑長郎伝える弱さと技術力という強み山﨑 クラレメディカルは私が大学を卒業して以来、つねにお付き合いをさせていただいてきた会社であり、2012年にノリタケデンタルサプライと統合されてクラレノリタケデンタルになってからも、変わらずにお付き合いは続いております。 そのクラレノリタケデンタルに2021年1月から新たに山口里志社長が就任されたということで、今回は山口新社長に2021年のクラレノリタケデンタルのコンセプトをお聞きしていきたいと思います。山口 ご紹介ありがとうございます。本年より代表取締役に就任させていただきました山口です。よろしくお願いいたします。 まず、弊社が昨年上市させていただいた製品のなかに、接着関連の新材料である支台歯・補綴装置への汚染を清掃するカタナ® クリーナーや、歯科用ミリングマシン MD-500(キヤノン電子)などがあるのですが、これらの新しい製品の情報を先生方に十分にお伝えしきれていないのではないかと考えています。山﨑 たしかに私自身も昨年Morita Digital Solution Centerにお伺いしたときに「クラレノリタケデンタルでこんな製品も販売しているのか」と初めて知ったものがいくつかありました。会社として十分に製品のプロモーションが行えていないのではないかという印象はありますね。山口 ご指摘いただいたように、そういった点はわれわれも改善していかなければならないと自覚しております。もちろん今年も新しい製品は上市していくのですが、まずはすでに発売されている製品の情報をしっかりと先生方にお伝えしていく必要があると考えています。 一方で、先生方から新しくこんな製品を作ってほしいという要望をいただくなど、弊社の技術に期待していただいていることも実感しております。先生方にどのようにお伝えしていくのかという面を改善していく上でも、クラレノリタケデンタルの基軸はあくまでこれまでに培ってきた技術力にあると考えています。山﨑 技術の高さがクラレノリタケデンタルの強みですからね。そこをベースにしないと会社としてのコンセプトが揺らいでしまうような感じがしますね。山口 その技術力という面では、弊社のホームページにも記されておりますように、先生方に快適に使っていただける製品を新たに開発していくことが重要だと考えています。たとえばこれまで弊社が開発してきた製品のなかにSA ルーティング® Multiという接着用レジンセメントがあります。これまでは接着する補綴装置に対してプライマーが必要なのかを確認するプロセスがあったと思うのですが、SA ルーティング® Multiはさまざまな補綴装置に対して、プライマーを使用せずにSA ルーティング® Multiのみで接着操作を行うことができます。このように、先生方に余計なお手を煩わせることなく口腔内に集中していただけるような製品を開発していきたいと考えています。現在販売されている製品のなかでも、まだまだ快適とは言えない製品は存在しています。そういったご指

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