デンタルアドクロニクル 2021
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66株式会社ゼロメディカルセミナーという感覚ではなくて、自分がそのときのタイミングで見ることができます。いまのセミナーのスタイルも、もっと変わっていく可能性があります。中田 そういうのに敏感にならないといけませんね。私はついていけてない世代ですから(笑)。原 クリニックで配信できる設備を全部整えて、たとえば中田先生のところで「こういった研修のライブをやります」みたいなことを告知すると、そこで視聴している人のデータが見られるので、「いま何人見ている」などがリアルにわかるわけです。そうすると、何回も配信していくごとに、どのくらいファンが増えているかがわかるようになります。そこにターゲットを絞ってつぎのセミナーの告知、「ハンズオンはいつやります」とか、オープンにすることが可能になります。中田 私はTwitterで何もつぶやかないのに、一応アカウントを持っているんです。本当に何もつぶやかないのにフォロワーが増えてきているんですよ。これは何かに使いたいと思うけれど、よくわかってないから、何をつぶやいてよいのかもわからない(笑)。下手なことをつぶやいたら炎上しますし、フォロワーが逃げていっても困るし、すごく考えてしまいます。原 そうですね。そこが難しいところですね。本当に歯科医師としての情報を配信する場所なのか、先生が1人の個人として発信するのかで、変わってくるんです。たとえば、「きょう、こんなのおいしかったよ」というのを見て、残念に思う人と、「わーっ」と思う人と二極化するし、歯科医師が見ていれば、「きょう、これはいまイチだったな」になるでしょう。それが、「今回はファイルの新しいものを使ってみたけど…」といったように日々の診療のひと言みたいなものがあったりすると、「ああ、そういう感覚で先生はふだん診療に取り組んでいるんだな」となるわけです。ただ、セキュリティー的には先生も個人でやるのではなくて、クリニックの公式でやるというのは1つの選択肢でもあります。安斉 そうしたら、見る人も限定されますよね?原 そうですね。個人的なつぶやきがなければ、「あっ、歯科医院の公式か」となるので。セミナーをされている先生は、すぐに感じたいというファンの歯科医師もいると思うので、公式アカウントを使って、先生の言葉を発信されるのがよいかと思います。中田 やってみましょうか。安斉 先生、ファンクラブとかつくっちゃったらどうですか(笑)。これからゼロメディカルが向かう方向は?中田 社長はいろいろな歯科医院のWebサイトをたくさんみてこられたと思いますが、「ここはすごいな」と思うのはどれくらいありますか?原 この5年のスパンでみてみると、運営をきちんとされている医院は少しずつ増えているような気がしますが、いまだに「これでは?」というのが8割くらいです…。中田 私もそう思います。私がそうだったからね。だから、武器になるWebサイトをつくらないといけないと…。それが今回、初めて実現できたかなというのはあります。ある程度技術的なことに特化した部分をアピールしているから、それに沿った患者さんに閲覧していただいているのはすごい強みになりますね。原 やはりマイクロスコープを使っていると、「何でもできる」みたいな勝手なイメージを持つ患者さんがいらっしゃるんですね。先生がマイクロスコープを使用する前に、どのような治療を研鑽してきたかというのは、見ている人は知らないですし、マイクロスコープを使ったことによってより精度が上がるということで、マイクロスコープがあるから治療がうまくなるわけではないじゃないですか。そこに患者さんの誤解するポイントがあったりするんです。マイクロスコープでも、「エンドは他のところに送っていますよ」とか「インプラントはうちはやらないです」といういろいろな先生がいらっしゃるので、そこをきちんと打ち出すことと、患者さんの目的と先生の得意とする分野をきちんと合わせる。これはわれわれのWebの仕事だと思っているんです。 セミナールームをつくったのも、そういった場所がいま日本国内どんどん減っていることが理由です。セミナー自体を取りやめたり、セミナールームを縮小しているメーカーさんも多いです。セミナールーム代とかはいただかずに無料で開放して、「先生、どんど

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