デンタルアドクロニクル 2021
95/172

93JAID特集 新型コロナウィルスへの対策には2つあり、ひとつ目は「患者さんから目に見える感染対策」です。①換気の徹底、②口腔外バキュームなどの飛沫対策、③チェアのアルコール消毒、④患者さんの非接触型機器での検温、手指の消毒、⑤ホームページでの感染対策実施の告知、⑥現在多くの救急車にも搭載されているオゾン除菌器によるウィルスの除菌です。 ふたつ目の「患者さんからは見えない感染対策」としては、医院スタッフたちの健康管理です。①毎朝の検温の徹底、②常時マスク、ゴーグル着用の徹底、③昼食時にスタッフ同士のソーシャルディスタンスの確保、④コロナウィルスに対して効果のあるとされるビタミンDはじめタンパク質脂質ビタミンミネラルの十分な栄養補給(味噌汁)、糖質制限、そして休息をとり免疫力を高めることをスタッフは日々実施しております。山村洋志明JAID常務理事愛知県開業:すまいる歯科非接触型機器での検温、手指の消毒をはじめとした、患者さんから目に見える感染対策を行うことで、患者さんに安心して来院してもらうことができる。飛沫感染対策に加えて、オゾン除菌器によるウイルスの除菌を行うことで、より徹底した施策を患者さんに理解してもらえる。 今年に入り世界中でCOVID-19が蔓延し、日本国内でも史上初の緊急事態宣言が出されました。 医療法人社団ITSでは、この間を感染予防対策のための時間として活用しました。感染防護用品を購入し、感染防御に対しての教育を法人内で実施しました。 また、患者さんの感染症に対しての認識、それに応じた社会状況・行動様式の変化により、通院患者数の減少が予想できたため、「感染症対策サイト」をHP上に作成し、法人の感染症対策の認識の高さをアピールしていきました。このおかげか、レセプト枚数も回復傾向となっています。 現在は、このような中でもリコール率の上昇と、治療途中の患者さんの離脱を減少させるべく、動画配信を使ったシステムの導入に取り組んでいます。 相互感染を防ぎ、安心して通院できる医療機関として存続していくためにも、今後の変化を推測し、対応力を持ち、変化の本質に即した新たなる体系作りを継続して行う必要性があると考えます。石井宏明JAID常務理事東京都開業:医療法人社団ITSスタッフはN95マスク、サージカルマスク、ゴーグル、フェイスガード、キャップ、アイソレーションガウン、グローブをつけて診療している。HP上だけでなく、院内のチェアや受付にもQRコードを貼り、感染症対策サイトを周知している。

元のページ  ../index.html#95

このブックを見る