デンタルアドクロニクル 2021
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96日本アライナー矯正歯科研究会(JAAO)特集2021インビザライン、クリアコレクト、シュアスマイルのコンセプトの違い山﨑:私のオフィスでもケースは多くありませんが、2年前からインビザラインをスタートしました。今回シュアスマイルとクリアコレクトのコンセプトをお聞きしたいと思っており、大変楽しみにしていました。まず、インビザラインとの違いと、それぞれのアドバンテージを明確にしていただきたいと思います。甘利:クリアコレクトはオフィシャルには昨年から販売されましたが、私はその1年前から使わせてもらっています。最初は、リカバリーケースや、矯正戻りをインターディシプリナリーでなおすようなやさしい症例から勉強を始めて、そこからいろいろなケースに使いはじめているという状況です。山﨑:クリアコレクトはインビザラインにくらべて、アライナーが物質性的に硬い印象があります。その分タイトに歯を固定することができる。逆にそれゆえに装着したときに少し不快感が残るということを聞いていますがいかがですか。甘利:山﨑先生ご指摘のとおり硬いです。ただ現行のいわゆる第二世代では、硬いものと硬いものの間に軟らかい素材を挟んだ形態に変更され、非常にフレキシブルで、患者さまにも装着感がよいというご感想をいただいています。山﨑:物性的な違いもありますが、私もインビザラインの症例を手掛け、尾島先生とさまざまなお話をさせていただいたなかで、インビザラインは一番大切な診断をコンピューターが症例から分析するという機能があるんですが、それに対し 日本アライナー矯正歯科研究会(JAAO)は、アライナー矯正治療の学術的な知識や治療技術を高め、情報を共有する場として2014年12月に国内でのアライナー学術の“フロントランナー”として設立された。 JAAOは、第3回ドイツアライナー矯正歯科学会(DGAO)や第1回台湾アライナー矯正歯科協会(TAAO)、第1回スイスアライナー矯正歯科研究会(SGAO)などで講演してきた尾島賢治氏が立ち上げたもの。毎年開催する研究会は、回を重ねるごとに進化を続け、今年度は『インターディシプリナリー』をテーマに、初のオンライン開催として2020年12月6日(日)、「第7回日本アライナー矯正歯科研究会」を開いた。本誌では、さまざまな臨床家のアライナーへのアプローチが示されたディスカッションをレポートする(進行は、午前の部が日本臨床歯科学会山﨑長郎氏、午後の部は尾島氏)。国内でのアライナー学術の“フロントランナー”国内でのアライナー学術の“フロントランナー”日本アライナー矯正歯科研究会の日本アライナー矯正歯科研究会の進化と発展進化と発展

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