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2009年4月25日

第30回日本歯内療法学会学術大会が盛大に開催

抜歯基準が話題となる

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 さる4月25日(土)、26日(日)の両日、都市センターホテル(東京都)において、第30回日本歯内療法学会学術大会(石井信之大会長、中村 洋会長)が、第15回アジア太平洋歯内療法学会および第7回日韓合同歯内療法学会と併催で460名が参加して開催された。  

 初日は、Dr. GERALD KIAN CHONG LIM(シンガポール国際大)による「Fibre Post Cementation :Are Preparation Techniques Critical」やDr. Euiseong Kim(韓国・延世大)による「Outcomes of Endodontic Microsurgery」など、海外演者の講演、また、韓国招待講演として「Clinical usage of chlorhexidine(CHX)gel」(Dr. Jim-Woo KIM、韓国・江陵大)が、特別招待講演として「Responses of dental pulp stem cells against exogenous stimuli」(大島勇人氏、新潟大教授)と「Revolutionary advances&applications in calcium silicate technology」(Dr. James L Gutmann、米国開業)が行われ、参加者は熱心に耳を傾けていた。

 2日目は、「チーム医療における歯内療法医の役割を模索-エンド、抜歯、インプラントの診断基準」と題して、シンポジウムが行われた。桑田正博氏(愛歯技工専門学校)の基調講演「Interdisciplinary Approachによる歯科修復治療」のあと、「3D診断から誘導されたエンド、抜歯、インプラントの診断基準」(冨永尚弘氏、長崎県開業)、「インプラント症例からみた抜歯基準」(小宮山彌太郎氏、東京都開業)、「集学治療におけるインプラントvs.エンド」(飯田正人氏、京都府開業)の3題の講演が行われ、症例を交えながらそれぞれの抜歯基準を披露した。その後、鈴木真名氏(東京都開業)のランチョンセミナー「抜歯そしてインプラント-診断は正しいのか-」や木ノ本喜史氏(大阪府開業)によるデンツプライ賞受賞講演「効率的な感染根管の攻略法-感染源はどこにある?-」、20演題のテーブルクリニックが行われ、会場は最後まで賑わっていた。

 今大会では、抜歯基準がメインの話題となっていたが、小宮山氏が述べていた「医学、歯学の失敗は、必ず患者を一生苦しめる」ことを認識し、エンドをするか、抜歯をしてインプラントを埋入するのか、しっかりとした診断基準をもつ必要があることをあらためて考えさせられる大会となった。