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2015年3月13日

世界会議2015開催

健康寿命延伸のための歯科医療・口腔保健に関する「東京宣言」を採択

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 さる3月13日(金)から15日(日)の3日間、東京国際フォーラムにおいて、世界会議2015(日本歯科医師会・日本歯科医学会、8020推進財団、日本歯科商工協会主催/世界保健機関〔WHO〕共催)が盛大に開催され、3日間でのべ1,800名が参集した。本会議は、高齢社会における同じ悩みをもつ国々の人々が一堂に会し、急増する高齢者の健康を守るための歯科医療政策を議論することを目的として開催されたもの。

 13日(金)は、オープニングセレモニー後、Douglas W. Bettcher氏(WHO生活習慣病予防部長)による開会特別講演、大島伸一氏(独立行政法人国立長寿医療研究センター名誉総長)、飯島勝矢氏(東大高齢社会総合研究機構准教授)、大久保満男氏(日本歯科医師会会長)、Dr. Tin Chun Wong(FDI世界歯科連盟会長)による開会講演が行われた。演者からは、これまでの治す医療から治し支える医療へのパラダイムシフトの必要性、オーラルフレイル(口腔虚弱)期に対応するための医科歯科連携の推進、歯科医師会の存在意義、口腔保健の未来像など、それぞれの立場から提言がなされた。

 14日(土)は、シンポジウム1「超高齢社会における歯科医療の課題」をテーマに、辻 哲夫氏(東大高齢社会総合研究機構特任教授)による基調講演やアメリカ、ドイツ、フランス、香港、韓国それぞれの歯科医療制度の現状と高齢社会への対応について海外演者からの発表も行われた。午後の部では、シンポジウム2「超高齢社会における歯科医療・口腔保健の展開と健康政策」をテーマに、厚生労働省および日本歯科医師会、日本歯科商工協会の演者が講演したほか、菊谷 武氏(日歯大教授・口腔リハビリテーション多摩クリニック院長)ならびに米山武義氏(静岡県開業)が登壇し、地域における食支援の取り組みや誤嚥性肺炎を予防するための口腔ケアの重要性が述べられた。

 15日(日)は、武見敬三氏(参議院議員)による特別講演のほか、シンポジウム3「高齢社会に向けて新興国の課題と取り組み」では、小川祐司氏(WHO歯科医官)の座長のもと、タイ、インドネシア、アフリカ地域が抱える課題や問題について、海外演者から報告がなされた。引き続き行われた全体会議では、3日間の講演内容に関する総括と声明に対する協議が行われ、最後に健康寿命延伸のための歯科医療・口腔保健に関する「東京宣言」が採択された。