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2018年6月2日

国際歯科医療安全機構設立総会・学術大会開催

関係者の賛同のもとにスタート

 さる6月2日(土)、一橋大学一橋講堂(東京都)において、一般社団法人国際歯科医療安全機構設立総会・学術大会が開催された。本機構は、超高齢社会を迎え、医療全般において歯科医療が重要な位置を占めるなか、医科歯科による協力連携の概念が日常臨床で浸透している口腔外科、口腔内科、歯科麻酔科、歯科放射線科などの関係者が横断的に組織を作り、全歯科医師、歯科衛生士、歯科技工士を対象に、patient safetyを基本とする医療安全、感染対策等における必須の知識の提供を中心に、社会的ニーズに対応した歯科医療者の資質向上と歯科医療の標準化を目指すことを目的に設立されたもの。

 午前中は総会が行われ、瀬戸●(かん)一氏(国際医療財団理事長)が発起人代表として設立の経緯等を紹介した後、関連学会理事長らが挨拶。続いて役員の選出や活動方針などを審議し、瀬戸氏を理事長に迎え、正式に設立が承認された。午後からは学術大会を開催。はじめに基調講演として和田康志氏(厚生労働省医政局歯科保健課)が「歯科診療における医療安全の重要性について」と題し、開業歯科医院に来院する65歳以上の患者が40%を超えた現状を踏まえたリスク管理の必要性や、ハンドピースの滅菌に関するマスコミ報道等を受けて昨年9月に歯科医療機関への院内感染対策を周知するとともに、今年4月の保険改定で基本診療料に院内感染対策に特化した施設基準を設けた対応等を解説。人はだれでも間違えるという前提に立ち、組織として事故が起こらないようシステムを構築し、安全確保に努めることが重要との見解を述べた。

 続いて、各関係者から専門分野における医療安全のテーマにて講演が行われた。以下に演題・演者を示す。

「無理・無駄のない歯科医療感染対策のポイント」(金子明寛氏、東海大教授)
「その薬処方して大丈夫ですか? 薬剤相互作用・安全な歯科処方・治療のためのポイント」(金子氏)
「歯科医療における麻酔事故と対処の現状」(瀬尾憲司氏、新潟大教授)
「安全外科侵襲のための基本技術修練」(嶋田 淳氏、明海大教授)
「嚥下内視鏡の安全管理と摂食嚥下リハ・口腔ケアのリスク管理」(関谷秀樹氏、東邦大准教授)
「危険回避のためのCT画像診断:Incidental findingを見逃さないCT画像診断の必要性」(金田 隆氏、日大松戸歯学部教授)
「5S-KAIZEN TQMで挑む経営管理・医療安全の向上:国際保健に見る課題と成果」(半田祐二朗氏、総合南東北病院国際医療部)

 今回の学術大会に引き続き、本機構では前述の保険改定における基本診療料の施設基準にある研修の受講要件を満たす講習会の開催を、全国各地で予定している。広く安全な歯科医療の確立に向けた本機構の今後の取り組みが期待される。

[●は日へんに完]