2022年11月26日掲載

全国12支部の代表による会員発表と特別講演が行われる

第8回日本臨床歯科学会合同例会in広島が開催

第8回日本臨床歯科学会合同例会in広島が開催
 さる11月26日(土)、27日(日)の両日、第8回日本臨床歯科学会合同例会in広島(川本 亨大会長、山崎長郎理事長)が広島国際会議場(広島県)およびWeb配信によるハイブリッド形式にて、開催され、多数の参加があり盛会となった。本合同例会は当初2020年に開催予定であったが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響により二度の延期を余儀なくされ、今回念願の開催となり、2日間にわたり、全国12支部から選出された演者による会員発表15題ならびに特別講演が行われた。

 会員発表では、いずれも本学会理事である木原敏裕氏(奈良県開業)、小林 守氏(大阪府開業)、伊藤雄策氏(大阪府開業)、鈴木真名氏(東京都開業)、小濱忠一氏(福島県開業)、土屋賢司氏(東京都開業)の6名がそれぞれ座長を務め、延本全彦氏(広島支部)、上野博司氏(東京支部)、友成隆之氏(福岡支部)、関 喜英氏(熊本支部)、阿部公成氏(名古屋支部)、林 敬人氏(四国支部)、本郷哲也氏(北海道支部)、林 宏規氏(京都支部)、佐藤孝弘氏(新潟支部)、道上隆史氏(北陸支部)、井上 謙氏(大阪支部)、綿引淳一氏(東京支部)、菊池大輔氏(福岡支部)、津田 祐氏(大阪支部)、中山伊知郎氏(東北支部)の計15名が各支部を代表して会員発表を行った。

 各発表では、資料収集のもと、検査・診断、治療計画に基づき、矯正治療やインプラント治療、補綴治療などを組み合わせた包括的なアプローチにより咬合再構成を行った症例が多数報告された。なかでもセファロ分析に基づいた矯正治療を取り入れた発表が多く、よりよい治療結果を得るための矯正治療の重要性が示唆された。また、各発表後の質疑応答では、本学会の特徴の1つともいえる熱いディスカッションが展開された。
 
 つづいて、山崎氏、日本補綴歯科学会理事長の馬場一美氏(昭和大教授)による特別講演が行われた。山崎氏は、歯科治療の変遷について、1970年代はナソロジーと咬合、1980年代は歯周補綴、1990年代はインプラント治療、2000年代は審美修復治療、2010年代はデジタルデンティストリー、そして2020年代は睡眠歯科の時代であると述べるとともに、本学会の今後のビジョンを示した。馬場氏は、日本補綴歯科学会の特徴や取組みなどを紹介。また、臨床アウトカムを評価する重要性と、そのための評価法であるOHIPの導入などを提案した。

 なお、この合同例会では毎回、特に優秀な発表に対してアワードが贈られているが、まずMost Impressed Awardが上野氏に、広島賞が菊池氏にそれぞれ贈られ、また関氏には鮎川保則氏(九大教授)より特別賞が授与された。そして今回の栄えある日本臨床歯科学会アワードには、1位に綿引氏、2位に関氏、3位に林 宏規氏が選ばれた。

 最後に、本学会副理事長の本多正明氏(大阪府開業)が閉会の辞を述べ、その後、きたる2024年に開催される合同例会in名古屋の紹介動画が流され、2日間にわたる合同例会は熱気に包まれたまま終幕した。

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