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2023年4月20日掲載

「口腔ケア 集合知の創造」をテーマに

第20回日本口腔ケア学会総会・学術大会/第3回国際口腔ケア学会総会・学術大会が開催

第20回日本口腔ケア学会総会・学術大会/第3回国際口腔ケア学会総会・学術大会が開催
 さる4月20日(木)、21日(金)の両日、第20回日本口腔ケア学会総会・学術大会(川又 均大会長、夏目長門理事長)が、一橋講堂(東京都)とWeb配信のハイブリッド形式にて開催された。「口腔ケア 集合知の創造」をメインテーマに据えた本大会は、第3回国際口腔ケア学会総会・学術大会(星 和人理事長)との合同で行われた。

 なお、本大会は第31回日本医学会総会(春日雅人会頭、門田守人会長)と連携する形で開催され、春日会頭が本大会の名誉大会長を務めた。

 20日(木)に行われた基調講演では「オーラルフレイル~早期発見と予防対策について~」と題し、川口陽子氏(医歯大名誉教授)が登壇。オーラルフレイルは早期発見、予防対策が重要であるが、専門家はブラッシングの仕方などセルフケアの方法だけを指導してしまいがちであることを指摘。患者本人が自分の問題を自分ごととして認識していなければセルフケアを継続して実施してもらえないため、まずは本人が問題点を自覚し、実施してもらうためのセルフチェックの方法を教えることが大事であると強調した。

 また、シンポジウム1「多職種連携による地域包括口腔ケア」では、以下の演題が行われた。

「薬剤師と歯科医師の連携による口腔ケア」鹿村恵明氏(薬剤師、東京理科大)
「食支援を推進させる口腔ケアの取り組み ―多職種連携の鍵となるミールラウンドを普及させるために―」佐川敬一朗氏(栃木県開業)
「薬局薬剤師の口腔ケアへの関わり」狭間研至氏(医師、ファルメディコ株式会社)
「多職種連携による地域包括口腔ケア ―栃木県医師会からの報告―」依田祐輔氏(医師、さくらがおかクリニック院長)

 講演後のディスカッションでは、多職種連携が前に進みにくい問題点として、職種が違うと共通言語が異なることや意見が言いにくいことなどが挙げられ、病院の中で行っているモデルを在宅や施設にも展開させていくことや、各職種についてそれぞれが知識をつけていくことが重要であると述べられた。最後に、座長を務めた川又会長が、「他職種の専門性をリスペクトしながら、共通言語で遠慮なくものを言うシステムをつくっていくことが必要である」とまとめた。

 このほかにも特別講演や教育講演、ICD資格取得講習会など、2日間にわたり多くのプログラムが実施され、盛会となった。

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