2024年2月23日掲載

30~40代の若い新進気鋭の臨床家たちが集い、インプラント治療を縦横に語る

THIS IS NEW GENERATIONs開催

THIS IS NEW GENERATIONs開催
 さる2月23日(金)、栄ガスビル(愛知県)において、THIS IS NEW GENERATIONsが約70名を集めて開催された。本会は、東海および関西・中四国に拠点をもつ30~40代の若手歯科医師らがスタディグループの垣根を越えて、主にインプラント治療に関する情報を交換する場として発足した。記念すべき第1回は、主催者の1人である阿部公成氏(愛知県開業)の地元である名古屋で開催される運びとなった。

 講演に先立ち、本会でモデレーターを務める予定だったが残念ながら参加が叶わなくなった丸尾勝一郎氏(東京都開業)によるビデオメッセージが放映され、演者たちへの激励を述べた。以下にセッション名、演者、講演タイトルを列記する。

セッション1:軟組織造成×硬組織造成
「審美領域における複数歯連続欠損に対するGingival Marginの構築」菅田真吾氏(大阪府開業)
「前歯部多数歯欠損のインプラント治療に対する硬・軟組織の保存・増生」萩原 誠氏(兵庫県勤務)

セッション2:サージカルガイドVSダイナミックナビゲーション
「サージカルガイドを最大限に活用した新世代の臨床」大島健吾氏(香川県開業)
「欠損歯列に対し3Dナビゲーションシステムを応用し咬合再校正行った症例」粟谷英信氏(兵庫県開業)

セッション3:審美修復×咬合再校正治療
「咬合再構成におけるImplant Site Preparation」奥田浩規氏(兵庫県開業)
「印象採得法の“新”基準(デジタルかアナログか)」木村正人氏(岡山県開業)
「包括歯科診療におけるデジタルソリューションの位置付け」阿部氏
 
 セッション1では、GBR(骨再生誘導法)を成功させるポイントとして骨補填材とメンブレンをしっかり固定すること、また乳頭回復においては再建させたい乳頭直下に十分量の骨造成を行うなどの具体的な臨床アドバイスが共有された。

 セッション2では、患者・術者双方にとって快適な手術を行うためのデジタル技術の活用方法や、ダイナミックナビゲーションの発展的な使用法が披露されるなど、演者たちの独創的なアイデアを基にした臨床例が供覧された。

 セッション3では、前歯部複数歯欠損に対してインプラントを用いて審美的に良好な結果を得た見事な症例や、visible(境界明瞭)でdry(乾燥している)な環境が口腔内スキャナーで歯肉縁下の印象を採得する際のポイントとなること、また睡眠時無呼吸症候群患者の気道を確保して状態を改善させた症例あるいは大掛かりなボーンアンカードブリッジ症例など、多岐にわたるテーマが縦横に語られた。

 各セッション後は、演者陣がモデレーターを務めて約15分と長めの質疑応答の時間が設けられ、30代の若い参加者たちからの質問が飛び交い、活気のあるディスカッションが展開された。

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